もともと日本語は珍しい

コトバの性差がうすれゆく「男女の言葉遣い」比較文化論

2009.06.25 THU



イラスト:KAJIO
今年4月、生涯学習検定センターが実施した小中高生対象の言葉に関するアンケートで「カレーライスうまいね!」といった言葉を使う女子が33.5%、「おまえ、いいかげんにしろよ」を使う女子は27.6%、などの結果が出た。たしかに最近の若者は男女の言葉遣いの差が希薄になってる気がする。嘆かわしいと考えるのは日本男児の身勝手? 英語には言葉の上で男女の区別はないって聞いたことあるし。やっぱり日本語が特別?言語学者の金子 亨先生に教えてもらった。

「男言葉・女言葉の定義は様々あり、難しい問題ですが日本語以外にも文法上、男性・女性を区別する言語はあります。フランス語やイタリア語などには名詞に性別があり、その性によって修飾する形容詞にも違いが生じます。またロシア語は動詞の過去形に男性型・女性型があります。私はいたという場合、主語が男性型と女性型の場合では違いが生じるのです。ただ、これは話し手の性別によって変わるわけではありません。日本語のように、話者が男か女かによって言葉遣いが変わる言語は珍しいといえますね」

世界的にみると、文法上、男女の違いがある言語のほうが一般的なんですか?

「そうともいえません。フランス語などと同じインドヨーロッパ語族に属する英語には文法上男女の差はほとんどありませんよね。中国語も男女の差はありません」

ということは、英語や中国語には男女の言葉遣いに差がないということですか?

「それがまた、そうともいえないんです。英語圏の人でも、女性は男性より言葉の語尾を上げがちだったり、とても~と言う場合veryよりsoを多用するなど、習慣の領域ですが、女性らしい言葉遣いというのはあります。でも70年代のウーマンリブ運動以降、この違いもなくした方がいいのでは、という意見もあるようです」

なるほどねぇ、世界的にも男女の言葉遣いの垣根は低くなりつつあるんだ。将来、オネェ言葉とかが過去の遺物になる時代がくるかもですわね。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト