めくるめく女子生態学

第1回 女子はなぜ“ネイル”にこだわるの?

2009.07.09 THU

めくるめく女子生態学


世界最大級のネイルイベント「ネイルエキスポ2008」で行われた、第3回世界ネイリスト選手権優勝者の作品。“フレンチ”と呼ばれるシンプルなデザインですが、それだけにもっとも技術力の差が出る作品なのだそう

始まりはエジプトのミイラ!? ネイルと女子の長い歴史



キラキラのラメが光っていたり、色鮮やかにアートされているネイルを見ると、女子目線では純粋に「カワイイ!!」と目が釘付けに。

でも、周りの男子からの評判は「どうして爪に絵を描いたりするのかよくわからない」という素っ気ないもの。なかには、「爪に色を塗ることすら理解できない」なんて無粋な輩もいる始末。ここはひとつ、男性陣が納得できる説明をしてやろうじゃないの! と、ネイルのルーツから調べてみることに。

「爪に色を施すのは、もともと呪術的な意味があったんです。爪を染色したミイラが発見されたことから、ネイルの起源は古代エジプト時代(紀元前3000年以前)からとされています。当時は色を塗るのではなく、ヘナという植物の赤い汁で染色していました。古代人は、太陽や血を連想させる赤を神聖な色ととらえていたので、悪霊を寄せ付けないよう爪に赤色を施したのでしょう」

こう教えてくれたのは、NPO法人日本ネイリスト協会の広報委員長・木下美穂里さん。そんなに長い歴史があったんですね。では、日本でのネイルの始まりは?

「卑弥呼の時代から、やはり呪術的な意味合いで爪を染色していたようです。女性が身だしなみとして爪を染めるようになったのは、平安時代になってから。爪紅(つまくれない)と呼ばれ、高貴な身分の象徴でもありました」

ネイルの起源については納得。では、今のようにネイルが一般的になり、女子がこだわりを持つようになったのには、どんな理由が?

「明治時代、身分が高い日本人男性は、キレイに爪を磨いたイギリス紳士をお手本に、マナーとして爪の手入れをするようになりました。その後、一般女性の社会進出にともなって、化粧同様、マナーとしてのネイル文化が女性の間にも浸透。今でも、ネイルの根底にあるのはお洒落ではなくマナー感なんです。とはいえ手の爪は、髪型や服装よりも自分の目に触れる機会が多いパーツ。オシャレ好き女子の自己主張のひとつと考えれば、これほど充足感があるパーツはありません。こだわりを持って飾るのも自然なことですよね」

なるほど、基本的には他人からキチンとした人物に見られるためのネイルなんですね。ということは、古くは悪霊から身を守ってくれたネイルが、現代では女子の人間関係を守ってくれているということに!?

ちょっと飛躍しすぎかもしれないけど、ともあれ女子のネイルには意外に深いルーツと、だからこそ女子がハマる理由があったんです。男子の皆さん、今後はもう女子を前に「ネイルの意味がわからない」なんて言っちゃダメですよ!
画像提供/オリエンタルネイル オリエンタルネイルさんでも人気の最新ネイルアートがズラリ! 爪の上にゴロンと乗っているのが、本文でも登場した“Vカットストーン”です。うーん、すごいインパクト!

羽にチェーンにスワロフスキー!? 進化し続ける女子のネイルアート



先日テレビで、タレントさんの手元を見るとネイルアートがすごい!!  レースやストーンが埋め込まれていて、爪の先には羽がフワフワ。女の私から見てもビックリだけど、男性にとっては未知の世界ですよね。

いつの間にネイルアートはあそこまで進化したんでしょう? 『ビューティフルネイル プラス』などの著書を持ち、ネイルブームの火付け役的存在でもある、木下美穂里さんに聞きました。

「車の塗料の副産物として生まれたネイルラッカー(マニキュア)が、アメリカで発売されたのが1932年。これは爪に輝きを持たせるための透明なもので、その後、少しずつ色が増えていきました。日本でも様々な色が手に入るようになったのは、ここ20~30年のこと。ネイルサロンが増え、質のいいスカルプチュア(自爪の上にアクリル樹脂の人工爪を装着するもの)やジェルネイル(ゲル状の樹脂をUVライトに当てて固めるもの)が一般的になったのは、ほんの7~8年前からです。でも、日本のネイリストは世界的にも技術力が高いので、アートは日々進化していますよ」

その進化、聞くよりもこの爪で確認したい! ということで、ネイルクイーンのベッキーさんや倖田來未さんのネイルを担当するサロン「オリエンタルネイル」へ。阿久井晶子オーナー、私の爪にも最先端のアートを!

「一昨年あたりから人気なのが、小さなスイーツやフルーツのパーツを盛る(飾り付ける)デコネイル。自分のイニシャルや好きな人のイニシャルを、さりげなく立体アートで描くのもひそかなブームです。最近ウチで流行っているのは、大きめのVカットストーン。宝石のように輝くので、ひとつ付けるだけでも印象的」(阿久井さん)
ちなみにテーマは「ギンガムチェックのテーブルクロスの上で、楽しいスイーツパーティ」です。このネイルで3週間過ごしましたが、日常生活には支障なし! 若干、携帯の操作に気を使うかな…という程度で、意外と快適でした
約2時間半かけて完成したのが右の写真。すべての最先端要素を盛り込んでもらって、ちょっとお腹いっぱいです。やはり、さすがにここまでする人は少ないそう(苦笑)。

ところで、私の周りの男子からは「ネイルの褒め方がわからない」という意見多々。どう思います?

「シンプルなアートなら、服と合ってるねというのが無難。凝ったアートなら、身だしなみの域を超えて自己満足の世界なので、凝ってるけど何の模様?と正直に聞いていいと思います。女子は男子がネイルに詳しいとは思っていないので、知ったかぶりをする必要はありません。また、冬場でも足の爪にアートをしている女子は要チェック。普段見えない場所にアートするということは、その女子は相当なネイル好き。気付いて褒めるだけでポイントアップ間違いなしですよ」

確かに、あまりネイルに詳しくない私の足の爪は、夏でも冬でも生まれたて。手のネイルは、職種によって派手にできないこともあるけど、普段見えない足のネイルにはその人の本当の趣味が反映されていることが多いそう。

ネイルをしている女子を見たら、足元もチェックしてみると面白いかも。 男と女の懸け橋的存在を目指してはじめた第1回。
女子の指先の謎には納得していただけたでしょうか。

「ネイルアート=カワイイ」以外にも、
調べてみるといろいろな理由があったんですね。

さて次回は、いきなり下の方の謎。
エロ分野に取りかかります。
女子用のエロ本はなぜないのか、気になりますよね?
ぜひ次回もお付き合いくださいませ。

ここで男子の皆さんにお願いです。
「女子のこんなカルチャーがわからん!」
「こんなアイテムを持ってる女子がいるけど流行ってるの?」
などなど、皆さまの声をお待ちしています。
今後、ガシガシ解決していくので、どうぞお楽しみに。

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