梅雨時だから知っておきたい!

食中毒を引き起こす“菌”の繁殖スピードはどれくらい?

2009.07.02 THU

梅雨。とかくこの時期は食べ物や飲み物が傷みやすい。先日も飲みかけのペットボトルのお茶をデスクに置きっ放しにしていたら、翌日にはもうヘンなにおいが。物を腐らせる菌って、いったい、どのくらいのスピードで増殖するのだろう?

「菌は空気中、水、土壌、人の体など、どこにでもいて栄養素、温度、水分などの条件がそろえば繁殖します。繁殖のスピードは菌の種類や環境によっても違いますが、最適な条件下の場合でいちばん早いのは、腸炎ビブリオで、1個から2個になるのに約8分。大腸菌は約20分、パン酵母菌だと約40分くらいです」(女子栄養大学・上田成子教授)

腸炎ビブリオの場合、単純計算すると2時間で最大3万2768倍に増殖する。この菌は10の5乗(10万)個以上で食中毒を起こすといわれているので、仮に4個入ってしまっただけで2時間後にはアウト! 

「特にお茶はさまざまな菌が好む栄養が豊富なので、他の飲料と比較しても菌が繁殖するのに好条件なんです」(同)

では、ふたを開けても冷蔵庫に入れておけばOKなのでしょうか?

「多くの菌は10度以下ではほとんど活動しなくなりますが、それでも死滅するわけではなく、冷凍庫の中でもいくつかの菌はゆっくり繁殖します」(同)

菌の中には低温を好む種類もあるという。

「流通面で低温技術が発達した90年代半ば以降は、低温に弱い腸炎ビブリオによる食中毒は減りました。ここ数年はカンピロバクターやサルモネラ菌、ノロウイルスといった微生物による食中毒の事例が増えています」(同)

食中毒を防ぐには、やはり食材の加熱調理や調理器具の熱湯消毒が効果的だという。

「まな板は、使ったあと熱湯をかけてよく乾燥させること。人が保持している菌もいますからトイレ後の手洗いも大事です」(同)

子供のころからいわれてきた当たり前のことをきちんと守っていれば、食中毒菌による被害は防げそうです。


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