秘密は赤外線にあるらしい?

「炭火で焼くと美味い」説はホントなのか? 徹底検証

2009.07.02 THU



写真提供/AFLO
うなぎの蒲焼にBBQ! 炭火が活躍する季節到来です。焼肉や焼鳥もそうだけど、「炭火で焼く方がおいしい」っていいますよね。なんでだろう高温で焼けるから? 『炭のかがく』の著者・柳沼力夫さんに聞きました。

「ただ高温で焼くだけなら、ガス火でも相当な高温を出せます。炭火焼きだとおいしくなる理由は、炭から発せられる赤外線にあるんです」(柳沼さん)

赤外線? それが味とどう関係するの?

「ガス火で調理した場合、火は周りの空気を温め、それにより生まれる水蒸気が食材にぶつかり、付着します。すると食材は、ぐちゃっとした焼き上がりになります。一方の赤外線は空気を温めるのではなく、それ自体が高温の熱線として放射されるため、水蒸気などの影響を受けずカラっと焼きあがります。だからおいしいんですね。ちなみに赤外線は、紙や金属、植物、動物などあらゆる物質が放つ電磁波で、物質が高温になるほど強く放射されます。炭が赤くなったときの温度はおよそ800℃にもなるため、かなり強い熱を発するんですね」(同)

じゃあほかの物質も高温にすればいいってこと? 炭だと何が特別なんだろう。横浜国立大学の杉山久仁子准教授によると。

「炭はその成分や表面状態などの特性により、ほかの物質より近~遠赤外線まで幅広い波長において放射率が高いのです。これらの赤外線は、まず食材の表面を素早く焼いて旨みを閉じ込めます。次に表面の熱が内側に伝わり、水分が蒸発することで旨みが凝縮される。つまりじわじわ焼くのです。これがほかとの違いです」(杉山さん)

加えて、もうひとつ効果があるそう。

「焼きあがったときの香りです。炭を燃焼させたときに出る物質が、食材周辺のガスの成分に何らかの影響を与えているのでは、という研究結果があります」(杉山さん)

このメカニズムは未解明だそう。でも確かに炭火焼きって香ばしい気がしますね。今年の夏は炭を語りつつ、突つきつつ、BBQってのはいかが?


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト