右目から入れる? 左目から入れる?

選挙の定番「だるまの目入れ」作法&ルーツに迫ってみた!

2009.07.09 THU



遠藤貴也=写真photography TAKAYA ENDO
何かと解散総選挙が噂になっている今、選挙のクライマックスといえば、やっぱり当選が決まったときのだるまの目入れ。願い事を祈って片目を入れ、大願成就で、もう片方を入れる。でも右目と左目、どちらが先で、どちらが後なのか? だるまの目入れの正しい作法について、全日本だるま研究会会員で『開運だるま大百科』(日貿出版社)の著書を持つ中村浩訳さんに話を聞いてみた。

「別段、これといった決まりはありません」と、あっさり。もともと、だるまの目入れは、200年前の江戸時代中期、偶然に始まった風習らしく、とくに明文化された正しい作法はないらしい。

「有名な群馬県高崎市の少林山達磨寺では左側の目を先に入れるので、今では、大半がそれにならっている感じですね」

選挙でだるまが定番になったのは、この高崎のだるまがきっかけ。1928年、初の普通選挙として実施された衆議院議員選挙で、高崎のだるま業者が「普選の神様」と名付けて販売したところ、選挙関係者にバカ売れ。その2年後の1930年の衆院選で長野市の候補が、選挙事務所に片目だけの大だるまを飾り、「当選したら残りの目を入れる」と宣言して選挙を戦い、見事に当選。それが全国に報じられて、今のスタイルへと発展したようだ。ちなみにその時も、左目が先だったという。現在、選挙で主に使われているのは、やはり高崎製の「二重丸」という大型のだるまで、お値段は1万円程度。想像よりもお手ごろなのだ。

さて、気になるのは落選してしまい、片目のままのだるまたちだが。

「だるまは縁起ものですから、開眼しただるまも、そうでないものも、次の年お寺さんに納め、供養してもらっているようです」

ちなみに、日本一のだるまの産地といわれる高崎市は、福田赳夫・康夫親子、中曽根康弘、隣の選挙区の小渕恵三まで入れると、なんと4人の総理大臣を輩出した「総理の産地」。そう考えると、だるまって本当にご利益があるのかも。


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