ラーメンのない人生なんて…

第6回 ラーメンフリークの壮絶な麺ライフ

2009.08.10 MON

ラーメンのない人生なんて…


撮影/御厨慎一郎 撮影協力/うさぎ(渋谷区神泉町) 本業のベリーダンサーとしてセクシーに活躍するかたわら、ラーメンライターとしても人気のレイラさん。「名店・東池袋大勝軒がクローズするときは、前日から寝袋持参で11時間ほど並びました。あのときはビル風がすごくって、飛んできたポリバケツのフタが額を直撃…『私、なにやってるんだろう?』って切なくなった瞬間もありました」

ラーメンフリークって年間何杯ぐらい食べているの?



みなさんは、ひと月に何杯ぐらいラーメンを食べていますか?

ラーメン大好きなボクでも、月10杯がせいぜい。コアな麺マニアは、年間1000杯以上を食破する! という噂も聞きますが果たして、その実像は!? TVチャンピオン「第6回ラーメン王選手権王者」山本剛志さんにフリーク活動を聞いてみましょう。

「首都圏で活動しているラーメンフリークに限っていえば、1日1杯、年間365杯がラーメンフリークとしての最低ラインだと思います。ニューオープンの店、意欲的な職人が手がける期間限定の1杯、定点観測すべき名店を押さえようとすると、月30~50杯はどうしても必要です。私自身、仕事で繁忙期が続いて40杯程度しか食べられなかった月は、新店のフォローに苦労しました」

40杯「も」ではなく、「しか」ですか? 年間トータルではどれぐらい食べているんでしょう?

「2008年は1165杯を食べましたね。ここ10年ほど、年間1000杯以上のペースで食べ続けています。つい先日、記録をつけ始めてから通算で1万杯を達成しました」

1165杯数字を聞いただけで満腹になりますって! 365日3以上の数字が出ているところが圧巻です。一方、女流ラーメンフリーク・レイラさんは月30杯ペースと、杯数的にはおとなしめですね。
本格的に食べ歩きを始めて1年あまりで人気TV番組「TVチャンピオン」に出場。第6回ラーメン王選手権で優勝を飾った山本さん。精力的に地方遠征をこなしているという。「沖縄に行った際は、海にも行かず1泊2日で20軒を回りました」
「あるラーメン屋さんで、冷やしラーメンを7種類出していたことがあったんですね。あまりに美味しかったので、つい7種類を全部食べた後、普通のラーメンも玉子入りで頼んで、もちろんスープまで完食しちゃいました(笑)。最高では1軒で10杯を食べたことがあります」

もう、楚々(そそ)とした美女をそこまで麺鬼に変貌させるなんて、どこまで魔性の料理なのッ! フリークにとってのラーメンの魅力ってどこにあるんでしょうか!?

「ラーメンほど、その地方の特色や文化が強く感じられる食べ物はないと思います。だから、私はご当地ラーメンが大好き。この夏は、佐渡島の知られざるラーメ ン店に行ってこようと計画しています。ラーメンを食べる時間って、せいぜい10分ぐらいですよね。そのわずかの時間のために何時間も並んだり、飛行機で遠征したり。好きな男の人のためには、そこまではできませんよ(笑)」(レイラさん)

「ラーメンの魅力は、なにが飛び出してくるのかわからないギャンブル性にあるんです。1万杯食べても、まだまだラーメン道の先は見えてきませんね。フリークを自称するなら、年に365杯は最低線といいました。しかし、ラーメン好きは別です。1年に1杯も食べなくとも、ラーメン愛があれば、十分にラーメン好きなんですから」(山本さん)

通算1万杯を食破した山本さんですら、まだ先が見えないとは、まさにラーメン道は終わりなき旅! 修羅のフリーク道はあきらめ、いちラーメン好きとして精進していきたい――そう力弱く宣言するボクなのでした。
撮影/御厨慎一郎 ラーメン職人のなかでも、ラヲタ(ラーメンオタク)熱の高さでは自他ともに認める存在! 『ラーメン きら星』店主・星野能宏さんの動向は、ラーメン業界の注目を集めている

麺フリークたちに学ぶラーメンの食べ歩き方



ラーメンフリークには、新店の情報をかぎつけ、オープンしたかと思えばすぐに駆けつける「コレクター」、お気に入りの店に定期的ペースで通い詰める「リピーター」という2タイプがいます。

ラーメン評論家の山本剛志さん、年間平均1000杯以上を食べまくるとなると、新店ねらいのコレクターですか?

「チェックすべき新店のオープンも月に数軒ありますし、有力店からはシーズン限定のメニューも次々と繰り出されます。ラーメンフリークにもリピーター的な方はいますが、多くはコレクターに傾斜せざるを得ないでしょう。もともとコレクター癖がありましたが、携帯サイト『超らーめんナビ』で、ラーメンの食べ歩き速報をアップするようになってから、コレクター志向は強まりましたね。ニュース性の高いメニューをリポートするのが仕事になっていますから」

なるほど、フリークのみなさんはラーメン業界のトレンド、ブームにも敏感なわけですね。しかし、「○○産の煮干しをダシに使い、○○ブランド豚のスープと合わせた」なんてフレーズでもおなじみのように、ラーメンにはウンチクがつきもの。マニアックに情報を追うと、どうしても頭でっかちのウンチク寄りになっちゃいそうですが。
星野能宏さんが手がける渾身の「ラーメン」(700円)。30時間以上も煮込んだ豚骨スープはゼラチン質がたっぷり入っており、唇がくっつくほどの濃厚さ。コッテリラーメン好きなら押さえたい一杯だ
「確かに、フリークはウンチク重視主義に見られがちですが、僕の場合はお店サイドに取材して食べ、情報を発信してはいません。自分の内面でどう感じたかを大事にしているんですよ。だから、うまいという言葉ひとつとっても、『美味い』『旨い』『上手い』『ウマイ!』など、様々な表現があります。どの表現を使うかで、いろんな情感をこめられる。定型の評論が確立していないだけに、自由な情報発信を楽しめるのがラーメンの醍醐味なんです」

ウンチクはガイドブックにお任せして、自分の感性で食べ進める――直球タイプのラーメンフリークもいるんですね。

では、食べ歩きビギナーは、まずなにから始めるべきでしょう? 『ラーメン きら星』店主にして現役ラーメンフリークの星野能宏さんにアドバイスいただきましょう。

「新しいラーメンを探し求めるのは、中学生のころから食べ歩いている僕でも、いまだにときめきますよ(笑)。でも、日本にはラーメン店が5万軒はあるといわれます。すべて食べ尽くすのは、さすがに無理ですからね。メディアが取り上げる新店、話題店以外にも、歴史を重ねている老舗を巡ってみるのも面白いと思いますよ。長年続いている店は、どこもそれなりの魅力を持っていますからね」

奥が深すぎるラーメンフリークの世界。フリークの境地を目指さずとも、ラーメン好きなら、大いに参考になることは間違いありません。達人たちのラーメンライフ、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか? ラーメンを1杯も食べなくても膨満感が襲ってくるのは、
なぜでしょうか。

どんなジャンルにもフリーク、マニアはいるものです。
しかし、さすがに国民食であるラーメンは、愛好者層のすそ野が広い分、
頂上に位置するフリーク層のバイタリティには目を見張ります。

この瞬間も、フリークのみなさんは精力的に
ラーメンに食らいついているんでしょうね! 

ボクも、フリークのお歴々には到底かないませんが、
地道にラーメンを食べ歩き、自分なりのラーメン道を
極めていきたいと思います。

さて、次回は食べ歩き企画第2弾! 
ホットなラーメンの食べ歩きには厳しい季節になりましたが、
次回のリポートにもご期待ください! 

そして、みなさんも「ウチの地元のラーメンはスゴいぜ!」という
ご当地ラーメン自慢をぜひご投稿ください。待ってま~す!

いや~、ラーメンってホンットにいいものですね~。
では、また!

ラーメンのない人生なんて…

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト