クーラーの主導権争いも過熱する

どうして体感温度が違うの?「暑がりvs寒がり」アツいバトル

2009.08.06 THU



イラスト:かわしま あきこ
寝苦しい夏の夜には欠かせない文明の利器、クーラー。心地よい冷気を感じていると、いつのまにか停止ボタンを押すヤツがいる。寒がりの嫁だ。どんだけこちらが暑いかを力説しても涼しい顔をしている。暑がりと寒がりは何が違うのか。個体機能学に詳しい信州大学の能勢博教授に聞いてみた。

「人間の体温は、37℃前後に保たれるようになっています。どのように調節するかというと、皮膚に近い血管を開いたり縮めたりしてコントロールする。たとえば、暑い場合は血管を拡張して皮膚の温度を上げ、外気との温度差で熱を外へ逃がす。でも、この無意識の調節機能だけでは体温を保てないときに、暑さや寒さを感じるんです。個人差が生じる理由は様々ですが、太った人は脂肪が断熱材の働きをして、体内で発生した熱を外に逃がしにくく、暑がりの傾向がある。逆に痩せた人は寒がりになる」

また、体が大きい人ほど暑がりに、体が小さい人ほど寒がりになるそうだ。これは、体が大きい人は、熱を発生する体の体積の割合に比べて、熱を外に逃がす体表面積が小さいからだ。ところで、暑いところで育った人は暑さに強く、寒いところで育った人は寒さに強くなるともいわれるけど。

「人には、もともと約300万個の汗腺があり、実際に機能する能動汗腺の数は、3歳までにどんな環境で育ったかで決定されます。たとえば、暑い地方で育つと能動汗腺が増えて、熱を逃がす機能が高まるが、寒い地方ではその逆です」(同)

冷暖房が進んだ現在では一概にはいえないが、生育環境にも関係はある模様。

「ただし、よく運動して体力のある人は、暑さにも寒さにも強い傾向がある。寒くても発達した筋肉で十分な熱が産生されるし、暑くても発汗や皮膚血流の反応性が高くなり、スムーズに熱を外へ逃がします。つまり、暑がり・寒がりの処方せんは、運動が一番ということです」(同)

やはり、体は動かすにこしたことはないってことですね。


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