実は生粋の日本生まれじゃなかった!?

夏の夜空を彩る風物詩花火のルーツを辿ってみたら…

2009.08.06 THU



画像提供/吉田忠雄名誉教授
ビールと枝豆、夜空にドカーンと広がる花火さえあれば、夏の思い出いっちょ上がり! と思っていたけど「花火大会=夏の風物詩」になったのって、一体いつなんでしょう? 空気が澄む秋冬だって、よさそうなもんだけど。

「江戸時代、夏に隅田川で行われていた『両国川開き』で花火が上げられたのが、花火大会のルーツです。徳川吉宗のころに疫病で多くの死者が出たため、隅田川で水神祭が行われました。その際、余興で上げた花火が年中行事となり、夏の娯楽となったのです」(足利工業大学の吉田忠雄名誉教授)

始まりは、江戸時代かぁ。そういえば花火職人って、夏以外は何をやっているの?

「打ち上げ専門の臨時の職人は、普段は別の仕事をしています。一方、花火会社の職人は、夏以外にも祭りやイベントで花火を打ち上げるほか、花火作りなど1年を通して花火を専門に活動しているんですよ」(同)

花火会社はいずれも少人数で、花火大会で高い評価を得るために日々研究を重ねているとか。さらに「文化交流などで海外へ行く花火師もいます」と教えてくれたのは、日本煙火協会専務理事の河野晴行さん。

「海外では、季節を問わず花火が上げられます。アメリカの独立記念日やフランスのパリ祭など、祝いの場が主。ヨーロッパの人々はキリスト教の祝祭などで山車にパフォーマンスとして火薬をつけた。これが、記録に残る花火の始まりです。そもそも花火に欠かせない火薬は中国で発見された後、シルクロードを渡ってヨーロッパへ渡り、14世紀にイタリア・フィレンツェなどで発達したといわれています」

そして、日本に火薬が入ってきたのが15世紀、鉄砲伝来のころ。その後、花火は徳川家康の時代に普及し、明治に新しい薬剤が輸入されて大きく発展を遂げた。花火って日本発祥じゃないのか。でも、イタリアと同じく手先が器用な職人文化が花火の技術を発展させ、今では海外でも認められているのは事実。花火は、やはり世界に誇れる日本の文化なのね。


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