ラーメンのない人生なんて…

第14回 最凶ラーメン「二郎」の破壊力

2009.11.30 MON

ラーメンのない人生なんて…


写真提供/くにさん コメントをいただいたくにさんが最初に食べたのは「二郎 三田本店」。そのインパクトは絶大だったという。「太麺と醤油と脂とニンニクがぐっちゃぐちゃなんです。でも、不思議にバランスが取れている。オヤジさんの神懸かり的な一杯ですよ」

ボクらが“二郎”に魅せられる理由って?



ラーメン二郎――。ラーメンが好きで当コラムを読んでくださっているアナタなら、この名を一度は耳にしたことがあるんじゃないでしょうか!?

そう、二郎こそラーメン界の「異端児」「ラスボス」といわれる伝説的なラーメンなのです。まずは、ラーメン二郎をフィーチャーするブログ「ジャポ二郎」主宰・くにさんにナビゲートしていただきましょう。

「一言でいうと、とにかく脂っこくてボリュームがハンパない。そして、クセになるほどうまい食べ物です。麺はもぐもぐ食べるような食感の平太ストレート麺。豚骨醤油ベースのスープは濃い口で、二郎専用のカネシ醤油がしょっぱさを演出しています。さらに、モヤシとキャベツがドカ盛りで乗せられ、ニンニクもたっぷりトッピング。さらに、ブタと呼ぶにふさわしいボリュームのチャーシュー。それらすべてが渾然一体となっているのがたまりませんね。二郎に関しては、量も味なんですよ」(くにさん)

スープは背脂がきいてギットリ、メニューの「小」ですらノーマルラーメンの2杯以上のボリューム。すみません、改めて想像するだけで満腹感が。しかし、一度ハマったらやみつきになる常習性を持っているようですね。何でも、熱狂的な二郎ファンを『ジロリアン』と呼ぶとか。

「ジロリアンの間には『二郎はラーメンではない。二郎という食べ物だ』という格言がありますが、まさに至言。他のラーメンと同じだとは思えないし、思いたくもない。二郎が食べたくなったら、他のラーメンでは替えがききません。二郎を食べなければ、その欠落感は埋められないんです! いつも大でブタはダブル。ほとんど全マシで食べていましたが、ボリュームがありすぎて撮影が難しいので、野菜マシは最近おさえ気味です」(くにさん)

「ダブル」に「全マシ」。これは二郎独特のオーダー用語。ブタを増量した「ダブル」に加え、「ヤサイ」、味を濃いめにする「カラメ」、「ニンニク」「アブラ」といったトッピングがあるようです(それらを全部増量するのが全マシ)。しかし、こんなドカ盛りでも600円台というプライスに驚かされますね。

それもそのはず、本店は慶應義塾大学三田キャンパスのそばにあり、体育会系の学生に長く愛されてきた歴史を持っています。ボリュームとコストパフォーマンスは良心的なわけですね。

「現在、都内には30店舗あり、系列を離れた『ラーメン富士丸』や『らーめん大』などのグループもあります。また、その特異なスタイルに影響を受けた二郎インスパイア系にも、『用心棒』『辰屋』など、ユニークなお店が増えてきました。同じ二郎系でもスープの濃度、麺などに個性がありますし、二郎を食べ歩く楽しみはますます広がっているんですよ!」(くにさん)

むむっ! いつの間にか勢力を拡大していますね、恐るべし、二郎一門。しかし、知れば知るほど、その破壊力に尻込みしてしまうのは、ボクだけでしょうか?
ラーメン二郎目黒店の「小」ラーメン(豚入り)。野菜の下に、ものすごい量の麺が待ち構えています。小食のボクにはチョモランマ級の頂に見えますが…「大」はもっと大変なことに。初心者は要注意!

初心者のための「ラーメン二郎」ガイド 実食編



その極端なまでの味とボリュームに、ラーメン好きの間でも賛否両論を巻き起こす「ラーメン二郎」。「一度食べたけど、もういいっス」というアンチ派から、「ハマっちゃって、もう抜けられない。フガー(鼻息)」という熱狂マニア「ジロリアン」までいらっしゃいます。

かくいうボクも、数回「二郎」一門の暖簾(のれん)をくぐったことがありますが、今回は改めてビギナー視点で実食ルポを展開してみたいと思います!

と、訪れたのは「ラーメン二郎 目黒店」。店主の若林克哉さんは、慶應義塾大学応援団時代に三田本店に通い詰めたジロリアン。就職するも、あまりの二郎熱で脱サラして二郎系列の店主になってしまった経歴の持ち主。こりゃあ、二郎熱も相当のものがあるはずです!

JR目黒駅からテクテク坂を下ること10分強。おおっと、開店前から多くの漢たちが並んでいるぜ。さっそく、ボクは「小ラーメン豚入り」の食券を買い求めました。

カウンターに座ってしばし待つとおおっ、いよいよご対~麺! やばいです。ドカっと盛られた野菜で麺が見えない! とりあえずモヤシ&キャベツ連合山脈の切り崩しにかかるしかないですな。無心に食べ続けること数分。ようやく麺がチラリと姿を見せました。しかし、普段と違って麺チラに心躍らせる余裕はなく、我が胃袋は野菜ですでに腹八~九分。う~ん、シビレる展開です。
訪れたのは平日15時すぎ。小雨が振っているのに、10人くらいの行列ができていました。なかにはBMWから降り立つカップルや、ヴィトンのバッグをもった女性おひとり様の姿も
気分一新、麺をほおばると、ムグ、ムググ。スープをたっぷり吸った太麺が口中になだれ込む! 小麦の毛布に包まれるようにして、我が愚舌も昇天寸前であります。箸休めにチョイスしたブタ(チャーシュー)も濃いィィ!! スープと合わせて噛みしめると濃厚濃厚のダブルパンチ! ボクの血中醤油&脂濃度は人生で最高潮に達していることでしょう。

一心不乱に麺、野菜、ブタと戦い続けること20分強、何とか固形物の完食には成功しました(脂満点のスープがわずかにクリアできず)。

「麺少なめ・麺半分といったオーダーも、頼めばやってもらえます。行列に並んでいると、スタッフが『ニンニク入れますか?』と、トッピングの確認をしてきますが、ビギナーなら『普通で』と頼むのがベターでしょう。僕のようにハマってしまった人は、野菜、ニンニク、背脂などを適宜増量(マシ)してみては?」(二郎マニアックスなブログ『ジャポ二郎』主宰・くにさん)

ちなみに、二郎を食破したボクですが、いまだかつてない倦怠感に襲われ近隣のネットカフェで横になるハメに。激しい脂とニンニクは、さながらボディブローのようにダメージを与えていたようです。二郎ファンの間には「二郎はラーメンにあらず。二郎という食べ物なり」という格言がありますが、新たに「家に帰るまでが二郎だ」というビギナー向けの教訓も付け足させていただきましょう。

皆さんも、機会がありましたら、どう猛にして甘美な二郎ワールドにぜひ足を踏み入れてみてください(初心者は小からがオススメ♪)。 深遠なる「ラーメン二郎」の世界に迫った今回のレポート。

実食を終えた後、数時間ほどネットカフェで
横になったボクも、今や元気モリモリ。
あ~、なんだか無性に二郎が食べたく…なりません!

しばらくは、淡麗系塩ラーメン、
あっさり醤油の中華そばあたりで
リハビリラー麺ライフを送ることになりそうです。

さて、今回をもちまして当連載も大団円。

これまで愛読してくださった皆さま、ありがとうございました!
人気連載(?)終われども、ラーメン人生まだまだ続く!
今後も、美味しい一杯を追求していきましょう。

いや~、ラーメンってホンットにいいものですね~。
では、またどこかで!

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