平野友朗『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』より

催促メールには“逃げ道”を用意せよ。確実に返信をもらう誘導メール術

仕事by 新R25編集部
仕事が速い人が書くメールには「ある共通点」がある。

ビジネスメール教育の専門家である、一般社団法人日本ビジネスメール協会代表理事の平野友朗(ひらの・ともあき)さんは、そう主張します。

その一方で、他人のメールを見る機会は少なく、自分のメールの問題点に気づけない人は多いそう。

そこで今回は、これまでに1万通を超えるビジネスメールを添削してきた平野さんの著書『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』より、2つのメール術をお届け。

相手を動かすメールすばやく書くにはどうすればいいのか、ご紹介します。
仕事が速い人はどんなメールを書いているのか

仕事が速い人はどんなメールを書いているのか

メールの返信を確実にもらうには、どうすればいいのか。

それは、自分に“興味”を持ってもらうことです。

では、興味を持ってもらうには、どうすればいいのでしょうか。

実は、簡単な方法がひとつあります。

それは、こちらから相手に興味を持つこと

人は自分に興味を持ってくれる人に対しては、無下な対応はしません。

それどころか、意識して目を向けるものです。

メールも同じです。

この人はこちらのことを知っている、考えている、理解している、その上でメールを送っていると思われれば、その他多数のメールの中から抜け出ます。

無視できない、忘れることのないメールになるのです。

そこで、「あなたに興味がありますよ」というメッセージを伝えるためにも、まずは相手を知ることから始めましょう。

相手の情報を集めるのです。

仕事ができる人は、メールを書く前に、相手に関係する情報を一通りチェックしています。

会社のウェブサイトやフェイスブックなど、インターネットで収集できる情報はいろいろあります。

相手が個人的にSNSで情報を発信している場合も、その内容を一通りチェックしておくといいでしょう。

そして、相手が心地よく感じる範囲で「見ましたよ」と伝えるのです。

重要なのは“心地よく”というところ。

当然、初対面の人と長年取引している人とでは、何を“心地よく”感じるかは異なります。

相手が会ったことのない人であれば、リサーチをしすぎると警戒心を持たれてしまいます。

さじ加減が難しいのですが、「何から何まで調べ上げている」「毎日監視されているみたい」という印象を与えるのは避けなければいけません。

関係が構築できている相手なら、フェイスブックの投稿に「いいね!」を押す。

コメントを投稿する。

もしくは、「先日、投稿されていたランチの写真、素敵でしたね」と軽く話題にする。

これくらいならOKでしょう。

件名に開封したくなるキーワードを入れる

相手に対する適度なリサーチが必要なのは、「あなたに興味を持っている」という事実を伝えるためです。

でも、それだけではありません。

同時に、リサーチによって得られた情報をメールの中に潜ませて、相手に「自分ごと」だと認識してもらうためでもあります。

相手を知れば、何を「自分ごと」だと思うのか、把握することができます。

それを盛り込めば、あなたのメールは相手にとって“唯一のメール”になるでしょう。

これは、返信を確実にもらうための重要な作業です。

なぜなら、「自分ごと」にならないメールは読んでもらえませんし、返信ももらえないからです。

人は、メールの何を見て、読む・読まないを判断するのでしょうか。

前の記事で述べたように、本文の見た目は大きな要素です。

しかし、それ以前に重要なのが、メールを開封してもらえるかどうかです。

そして、開封するかどうかを判断する基準が、差出人と件名です。

面識がない人や関係が構築できていない人からのメールは、差出人を見ても誰だかよくわからず、知らない人だと思えば、そのメールの優先順位は格段に下がってしまいます。

では、どうするか。

相手に注目してもらえる「件名」をつけるのです。

件名をつける際に心がけたいのは、相手が「自分ごと」だと思える言葉、相手の興味をひく言葉を使うことです。
たとえば、不動産業界の営業をしている人が、「モデルルームの見学会のご案内」というメールを見込み客に送ることがよくあります。

この場合、単に「ご案内」だけでは開封してもらえません。

これでは、何の案内なのかわからないからです。

案内するのは新築物件なので、「新築物件のご案内」としても「自分ごと」だと認識してもらうにはほど遠いでしょう。

では、ここに過去に接触したときに知り得た情報、たとえば、相手が関心を持っていた「自由が丘駅近く」「徒歩10分以内」という言葉があれば、どうでしょうか。

新築物件のご案内

自由が丘駅徒歩10分 新築物件のご案内

どちらが相手に強い関心を持ってもらえる件名かは一目瞭然でしょう。

ただし、件名には何を入れてもいいというわけではありません。

「“自分ごと”としてとらえてほしい」という強い思いから、【要返信】という言葉を件名に入れる人がいますが、この言葉を入れる必要はありません

Toで受け取ったら、返信する義務があるのは共通認識だからです。

それなのに、あえて【要返信】と書いて返信を強調すると、相手を不快にさせることがあります。

【重要】【至急】も同様です。

これらの言葉が目にとまることによって開封の優先順位が上がったとしても、送り手の都合を押し付けていると思われれば、印象は非常に悪くなります。

「件名に【重要】と書いてあったけれど、本文を読んだらそれほど重要な内容ではなかった」

そう思われたら、次に【重要】という件名をつけても、

「あの人のメールは、【重要】と書いてあっても全然重要じゃないからなあ。今回もそうだろうから後で見よう」

となるかもしれません。

また、件名に【至急】と書いてあると、「急いだほうがいい」とは思うけれど、コントロールされているようで気分が悪いと思われることもあるでしょう。

必ず返信がほしい、重要であることを理解してほしい、急いで対応してほしいといったことは、基本的に本文で伝え、場合によっては電話(声)をかけるなどしてフォローする。

あるいは、「1時間以内の返信が必要な場合は、件名に【至急】と書く」というルールをつくり、組織内で共有しておくのもいいかもしれません。

「逃げ道」を用意して催促メールを送る

「5日前にメールを送ったのに返事がない」

「そろそろ回答をもらわないと間に合わない」

こんなとき、私たちは、返信を“催促”するメールを出します。

ただ、催促のメールというのは気軽には出せないものです。

「返信がほしい」ときちんと伝えたくても、書き方を間違えれば相手を怒らせてしまうかもしれません。

大事なのは、相手の気分を害することなく返信をもらうことですから、どうしても慎重になります。

そのため、メールを書くのに時間がかかってしまう人もいます。

ただ、いくら失敗できないメールであっても、時間をかけすぎるわけにはいきません。

催促もタイミングが大切なのです。

では、催促メールを送るときに気をつけることは何でしょう?

まずは、相手を追い詰めないこと

こういう状況では、どうしても相手のことを責めてしまいがちです。

しかし、そうすることによって、相手は不愉快になったり、萎縮したりするでしょう。

その結果、返信をもらえたとしても、その後の関係が悪化するかもしれません。

大切なのは、「逃げ道」をつくっておくことです。

たとえば、こんな感じでしょうか。

前回のメールがわかりづらかったような気がしたので、改めてご連絡しました」

これなら、相手も非難されているとは感じないでしょう。

あるいは、返信はちゃんと送られているのに、それが何らかのトラブルで受け取れていないという可能性もゼロではないでしょう。

その点も考慮に入れて、「ご返信いただいているかもしれませんが…」と前置きをした上でメールが届いていない事実を伝えると、角が立ちません。

「そんなに卑屈にならなくてもいいのでは?」と思う人もいるでしょうが、円滑にコミュニケーションをとるためには、ときに自分が一段「下がる」ことも必要です。

それに、繰り返しになりますが、この場合の最優先事項は返信を受けとること

相手が気を悪くしたり、反発したりすることは避けなければいけません。

なかには、「4月5日の11時14分32秒にお送りしたメールですが…」と、送信履歴を見て日付と時間を特定するような人がいます。

これをやる人は意外と多いのですが、証拠を突きつけられているような気分になりますから、相手はイラッとします。

同じように、何度も期限を守らない相手に「前回もお伝えしたのですが…」という前置きをすると責めているように受け取られることもあります。

相手を刺激するようなことを書くと、かえって返信がもらいにくくなることもあります。

こちらからメールを送っている事実を伝えたいときは、最初のメールを「再送」するほうがスマートなやり方でしょう。

「先日、○○○○に関するメールをお送りしたのですが、届いておりますでしょうか? 心配になりましたので、再送いたします

「最近、メールがうまく送れないことがあるので、念のため再送いたします

こんなふうに、相手の非にふれない言い回しを使います。

そもそも、相手から返信がこないときは、「読んではいるが、返信するのを忘れている」「忙しくて、そもそもメールを読めていない」というケースがほとんど。

だから、相手も罪悪感を抱いているものです。

一方的にならないよう、言葉を選んで催促メールを送りましょう。

選択肢を示して返信を誘導する

こちらのメールは届いているはずなのに、なぜか返信がこない…。

こういう場合、つい相手を責めてしまいがちですが、実は送り手の側に問題があるということがよくあります。

返信がこないのは、相手が「どう答えればいいのかわからない」のかもしれません。

たとえば、

「ご意見をお聞かせください」

「◯◯については、どのようにしたらよいでしょうか?」

こんな質問をされても、受け手としては正直困ってしまいます。

聞かれている範囲が広すぎるからです。

誠実な人ほど、相手の期待に応えようと、あれこれ想像して回答しようとしますが、そうなると、なかなか返信することができません。

返信がほしいなら、もっと具体的に質問すべきです。

「△△について、ご意見をお聞かせください」

「◯◯はAとBのどちらにしたらよいでしょうか?」

こんな感じでしょうか。

とくに、後者のように選択肢をあらかじめ示しておくのは有効な方法です。

選択肢を用意すれば、相手は提示されたものの中から条件に合うものを選ぶだけなので、処理が速くなります。

「今度、ご都合のいいときにお会いしませんか?」

これも、どう答えていいのか迷う質問です。

それなら、「来週いかがでしょうか?」と範囲を限定すれば、相手も答えやすくなるはずです。

あるいは、「私は月曜16時~、火曜13時~15時、金曜(終日)が空いています」と、自分の予定を先に開示して、そこから選択してもらうと話が速く進みます。

あいまいな問いには、あいまいな答えしか返ってきません。

こちらから選択肢を設定しておいて、相手の返事を誘導するのも、仕事を速く進めるためのコツなのです。

仕事をスピーディーに進めるためのメール術をもっと知りたい方はこちら

仕事が速い人はどんなメールを書いているのか

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金曜の夕方には大事なメールを送らない

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