不思議ビジネス案内所

第2回 悪臭判定のプロ。臭気判定士の仕事 後編

2009.12.11 FRI

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現場で悪臭を採取しているところ。ニオイをビニール袋に入れて持ち帰り、分析は6人の鼻を使って行うんだそうです 取材協力:社団法人 におい・かおり環境協会

臭いのもツライよ…。“臭気判定士”のお仕事とは?



第2回は前回に引き続き、“臭気判定士”という仕事の内容について、“社団法人 におい・かおり環境協会”の重岡さんに教えていただきましょう。ちなみに、重岡さんも“臭気判定士”の資格を持っているんですよね?

「資格が誕生した1996年に取得したので、“臭気判定士”になって13年です。普段は行政や企業から依頼を受けて、悪臭による苦情が寄せられた工場などの現場に調査に行きます。そこで悪臭を採取し、分析するのが仕事。臭いニオイの入った袋と無臭の袋とを嗅ぎ比べ臭いニオイをどんどん薄めていき、その区別がつかなくなるまでの希釈の割合でニオイの強さを測ります」

意外とアナログな方法なんですね。仕事上、気をつけなきゃいけないことって?

「ニオイを正しく採取し、分析しなくてはいけないので、できるだけ自分を無臭にすること。現場では香水や整髪料はつけられませんし、仕事前にニンニクなどを食べるのもご法度です」

そんな配慮が! 苦情が出るくらいだから、すごいニオイの現場もあるんでしょうね…。 「臭いニオイのことを“鼻が曲がる”なんて表現しますが、まさにそういう現場ばかりです。肌や髪にニオイが移ったり、目にしみるほど強烈なニオイがすることも。小バエがブンブン飛び回っていることもありますし、原因が有害な物質だった場合は危険もあります。作業後はシャワーを浴びるんですが、それでもニオイがとれず、電車などで肩身の狭い思いをすることもありますね(苦笑)」

うわ~、結構過酷…。

「やりがいはありますよ。“悪臭防止法”で法的に規制されている悪臭は、アンモニアなど22種類だけ。でも、世の中には40万種類以上のニオイ成分があるといわれていて、その組み合わせによっても悪臭が発生するんです。そこで、“悪臭防止法”には触れないながらも人を不快にさせるニオイを数値化するのが、私たち“臭気判定士”の仕事なんです」

重岡さんによれば、生活の質が上がり、衛生的な生活に慣れた現代人は、昔に比べて悪臭を気にするようになったとか。ニオイに関する苦情や要望は年々増加し、“臭気判定士”の需要も高まっているそう。この資格さえ取ればボロ儲け、という類のお仕事ではないけれど、手に職をつけたいアナタ、こんなお仕事どうでしょう? 変わったビジネスの情報がありましたら、右下の投稿ボタンからお願いします。

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