年金支給開始年齢はさらに遠のく予感も

「定年」→「年金」まで5年間 どう食いつなげばいいの?

2011.09.01 THU


オフィスで若い人材にまじって働くのも手だが、ほかに起業独立、という方法も。費用がかかり、リスクもあるが、自分で始めれば定年なんてない
画像提供/時事通信社
政府による定年65歳への引き上げ案に対し、「議論する状況にない」と経団連は反対。企業の競争環境を考えると、定年延長が一気に進むことは難しそう。だが、年金の受給年齢は65歳。60歳定年だと5年間、どう食いつなぐのか。社団法人中高年齢者雇用福祉協会の河瀬誠さんに聞いた。

「企業により事情が異なりますが、大手企業では、60歳以降も引き続き働こうとすると、多くの場合、従来とは違う仕事で、年収は大幅ダウンし、1年ごとの嘱託契約となります。一方、中堅中小企業では、65歳くらいまで働けるところが多いようです」

04年成立の改正高年齢者雇用安定法によって、06年から企業には、65歳までの雇用を確保する義務が課せられている。最も多いのが、継続雇用制度の活用。九十数%の企業が導入している。

では、60歳から正社員として再就職をする、というのは難しいのだろうか。

「60歳からの正社員採用は、ほとんどありません。嘱託採用でも、特殊な技術や資格、経験を持っている即戦力の方以外、たいへん難しいのが現実です」

では、若いうちから、定年後に備えて、準備を進めることはできるのだろうか。

「まずは、自分なりの得意技を磨いておくことでしょう。また、継続雇用制度を利用するにしても、50歳くらいで事業の先行きを冷静に見極めておくことが重要になってくると思います」

事業の行き詰まりや売却、縮小などで、働き続けることができなくなるケースもあるからだ。

「リスクを感じたら、部門の異動や転職をこの段階で考えます。得意技も10年程度先まで通用するか、客観的に見極めた方がいい」

じっと受け身、が一番危険らしい。逆に自分でキャリアを舵取りできれば、70歳以降も働ける可能性が。老後の準備は仕事面でもお早めに、ということだ。
(上阪 徹)


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