ソニー、パナソニック、シャープ

家電大手3社 社長交代で反転攻勢

2012.05.17 THU


4月12日に開催されたソニーの経営方針説明会。この場で、同社の平井一夫・新社長は「ソニーを変える。ソニーは変わる」と力強くアピールした 『週刊東洋経済』毎週月曜発行/定価690円(税込) 現在発売中の特集は「ソニー シャープ パナソニック ザ・ラストチャンス」
撮影/尾形文繁
日本の大手家電メーカーが苦しんでいる。ソニーは2008年度から11年度にかけて4期連続の赤字。パナソニックとシャープは11年度にそろって過去最大の赤字に陥った。

代わって業界の主役の座を奪ったのはアップル(米国)とサムスン電子(韓国)だ。両社ともスマートフォン(スマホ)などの販売好調により、業績は過去最高を更新するペースで推移している。一方の日本勢はスマホで苦戦し、価格競争に巻き込まれた薄型テレビ事業が収益を圧迫している。

だが、この業界は栄枯盛衰が激しい。今をときめくアップルも、1997年にスティーブ・ジョブズがCEOに復帰したとき、銀行口座には残り2週間分の運転資金しか残っていなかったという。追いつめられていたからこそ、大胆な改革を実行して甦ったのだ。

奇しくもソニー、パナソニック、シャープの3社は、今年そろって新社長に交代。人心を一新し、改革の第一歩を踏み出した。

ソニーの平井一夫・新社長(51歳)は、本流のエレクトロニクス部門ではなく、音楽、ゲーム部門を経て社長の座に上り詰めた。その手腕は未知数だが、就任早々台湾や中国企業との提携交渉が報道されるなど、本丸のテレビ事業を再建すべく、水面下で積極的に動いている模様。

パナソニックもテレビ事業の構造改革に向け、プラズマパネルを作る尼崎第3工場の停止を決断した。今後は、車載用リチウムイオン電池などを成長の柱に据える。津賀一宏・新社長(55歳)の、しがらみにとらわれない実行力が期待されている。

シャープの場合は、液晶パネル事業の浮沈がカギを握る。発売が予定されているiPhone5など、アップル製品向けの売り上げをどれだけ伸ばせるか、奥田隆司・新社長(58歳)の手腕が試される。

日本を代表する3社の復活のシナリオに引き続き注目したい。
(藤尾明彦/『週刊東洋経済』)


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