オトコの好奇心が深まる1冊をご紹介!

結婚しなくちゃいけないの?

2012.08.23 THU


『オワ婚』 柴崎竜人/幻冬舎/1470円
読者の結婚観が試される
ノンストップお見合い小説

恋愛結婚が定着したのは、さほど昔のことではないことはすでに常識の部類に入っている。本作のなかにもこんな台詞がある。「そもそも恋愛が自由市場になって、誰でも好きな人と結婚できるのが一般化されたのなんかここ百年だし。むしろ歴史的にはいまのほうが特殊なんです」。
大学時代からの腐れ縁である君島大地と益岡恭司は、違法カジノで背負った2000万円の借金をチャラにするために、大手ドラッグストア企業の社長の娘である三船日子のお見合いを成功させる任を負うハメに。
日子の見合いの相手は、製薬会社の超エリート御曹司・植草央。誰がどう見ても政略結婚であるにもかかわらず、日子は「白馬の王子様」幻想から抜け切れない。はたしてお見合いは無事に成功するのか──。
物語の展開は、ハラハラするハプニングや出来事によって二転三転していくジェットコースター的要素が満載。と同時に、登場人物たちが披露する結婚観に対して、読者も自分の結婚観を試される気分になるだろう。
「現代の結婚つーのは、極論、子育てのための仕組みにすぎない。純粋に恋愛を楽しみたいなら結婚なんてしないほうがよっぽどいいよ」と言う大地と、「実際のところ、僕らの世代にとって結婚なんてもう終わったコンテンツなんだよ」と言う央。両者は、物語の上では敵対関係にあるにもかかわらず、その結婚観はほとんど共通している。
この“結婚=オワコン”説とは異なる結婚のカタチを、作者はどんなふうに描いているのか。ぜひともその目で確かめてもらいたい。

  • 男はつらいよ、マジで

    『非モテ! 男性受難の時代』
    三浦 展/文春新書/809円

    現代の恋愛や結婚について多くの調査をもとにして論じた1冊。マーケティングアナリストの三浦 展らが示す解釈はなかなか厳しく、モテるかどうかは学歴や経済力などと連動していることが次々に指摘されていく。容姿に自信がない男性にとって、今は生きにくい世の中だという主張は、僕らにとって気の重い話。恋をひとつするのも大変な時代なのだろうか?
  • 辛口熱血恋愛指南

    『邪道モテ!』
    犬山紙子、峰 なゆか/宝島社/1200円

    ハンサムで金持ちな男を狙う「王道モテ」ではなく、クセのある男性をゲットするための「邪道モテ」のテクを身につける──こんなコンセプトでアラサー美女2人が語り合った。女性に向けるシビアな分析と卓越した洞察は、当事者ならではの内容。特にモテる/モテない女子をタイプ別に論じたくだりのリアリティには舌を巻く。男子のアンチョコとしてもぜひ!
  • 永遠の愛を誓うのはなぜ?

    『「結婚式教会」の誕生』
    五十嵐太郎/春秋社/1995円

    キリスト教の信者が人口の1%ほどしかいない日本。にもかかわらず、結婚式を各地にあるキリスト教風の「教会」や「大聖堂」で挙げることが一般的なのはなぜか? ここで建築批評家が巡らせる考察は、日本独特の建築物についての解説から結婚式の歴史にまで及ぶ。当たり前と思っていたセレモニーの背景が見えてくることで、僕らの結婚観も揺さぶられそうだ。
結婚しなくちゃいけないの?

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト