オトコの好奇心が深まる1冊をご紹介!

恋愛を科学する!

2013.02.07 THU


『科学でわかる男と女の心と脳』 麻生一枝/ソフトバンククリエイティブ/1000円
進化論が教える
男女の恋愛行動の違い

本書は、動物行動学の基礎である「自然淘汰による進化」から、恋愛や結婚などに関する男女の違いを解説したものだ。著者が「はじめに」で言っているように、動物行動学をヒトの行動に適用することには、いまもって学者の世界で様々な論争を呼んでいる。

たしかに動物行動学から人間の恋愛や結婚を説明されると、「オレは違う!」と抵抗したくなる。たとえば、男が若い女の子やグラマーな女の子にひかれるのは、「よりたくさんの子、そして遺伝子を次世代に残せるから」。女が年上の男を好むのは、「年上の男を選ぶことで、より経済力のある男を選べる可能性が高くなる」から。でも、人間界一般の傾向としては納得。実際、著者が紹介する統計調査も上記の説明を裏付けている。もちろん熟女好きな男も若い男が好きな女もいるだろうけど…。

両者の違いは、恋のかけひきにも関係している。男が女よりも地位や収入にこだわり、女は見た目を飾ろうとするのは、それが異性の求めるものだからだ。あるいは、男は女の肉体的裏切りが耐え難いと感じる(子孫を残せなくなるから)のに対して、女は男の精神的裏切りを耐え難い(経済的に頼れなくなるから)という。

脳の性差については、解剖学的な違いはたくさん見つかっているものの、それが何を意味するか、どう機能しているかはまだまだ謎が多いそうだ。

誤解しないでほしいのは、本書で語られる生物学的説明や男女差は、善悪や優劣とは別物だということ。自分や他者を理解するための道具として受け取るのが吉である。

  • 生物界の恋愛ウォーズ

    『恋するオスが進化する』
    宮竹貴久/メディアファクトリー/777円

    恋のライバルを出し抜くための努力、セックスにまつわるかけひき…ヒトも顔負けの生物界の事件簿がこちらだ。性交を一度したらすぐに死ぬミツバチのオスや、メスと交尾するためにポジションを奪い合う蚊のオスたちなど、男としては胸が痛む事例も多数あり。大自然で繰り広げられる生々しいシーンの数々は、下手なテレビドラマよりも僕らの好奇心を満たすかも!?
  • サイエンスの力でモテたい!!

    『理系男子のための恋愛の科学』
    西内 啓/秀和システム/1260円

    「どうすれば素敵な恋に恵まれるのか」──その方法について、科学の知見を援用しながら理論としてまとめあげた一冊。マーケティングリサーチの観点から相手を探し、心理学の知見で相手とのコミュニケーションを行うなどの方法論は、どれもかなり具体的だ。なかなか良い相手が見つからないとあせる人こそ、こうしたロジカルな考察に触れてみては?
  • 結婚、できるかな?

    『「婚活」現象の社会学』
    山田昌弘/東洋経済新報社/1680円

    「婚活」という言葉の生みの親である山田昌弘が、他の論者とともに日本の結婚の現状とそれを取り巻く環境を論じた本だ。結婚を難しくしている要因として、少子化の波や若者の経済力低下、そして相手に求めるハードルの高さなど、多くのシビアな指摘がなされている。この国ではチャペルに至るまでの道のりが、いかに遠いかを痛感させられるはずだ。
恋愛を科学する!

※フリーマガジンR25 323号「R25的ブックレビュー」より

斎藤哲也=文
桜井としき=撮影

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