東京電力、ユニクロ…“会社の内実”が丸裸!

「財務3表」の読み解き方

2013.05.16 THU


安倍首相や黒田・日銀総裁の「異次元のデフレ対策」で空前の大活況に沸く東京証券取引所。上昇相場に乗るのは今からでも遅くなさそうだが… 『週刊東洋経済』 毎週月曜日発行 定価690円(税込み) 現在発売中の特集は「知ればカンタン! 会社の数字」 撮影/尾形文繁
「会社の数字」を読みこなせるかどうかは、投資をする場面のみならず、就職先を探したり、営業先、得意先の内実を知ったりするうえで限りなく重要だ。

そんな「会社の数字」の代表といえば財務3表。バランスシート、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つを指す。これらには、その会社が「どれだけもうかっているのか」「体力に余裕があるかどうか」など、貴重な情報がてんこ盛りだ。

「会社の数字」を読み込めるようになると、その後ろにあるストーリーが見えてくる。

たとえば、東京電力。それまで、月商の1カ月分も現金を持っていなかったのに、原発事故直後に銀行から2兆円を借り入れている。これは、原発停止で火力発電所への依存が高まることを見込み、燃料費の増大を予測したためだ。

意外な事実も見えてくる。ユニクロは薄利多売という印象が強いが、実は同業他社のしまむらよりも原価率(材料費などの売上高に占める割合)が随分と低い。しまむらに比べれば、ユニクロは厚利多売なのだ。

また、ユニクロがなぜ英語を社内の公用語にしてまで海外展開を急ぐのか。それは事業別の売上高や部門利益の伸びから明らかになる。国内は6000億円の売上高だが、対前年比伸び率は3%とわずか。部門利益は1000億円強と巨額だが、前期比では減益。一方、海外の売上高は63%も伸び1500億円強になっている。利益は22%伸びて100億円台に乗せた。

最後に、某ゲームメーカーは、公正取引委員会の立ち入り検査を境に発注スタンスを改善。その後、採算が悪化していく様も、原価率の動きを追うとはっきりと読み取れる。

不祥事の影響もくっきりと浮かび上がるので、「会社の数字」は経営者にとっては怖い存在。「やべぇ…」という現場のひそひそ話さえ、「会社の数字」から漏れ聞こえてきそうだ。
(山田雄一郎/『週刊東洋経済』)


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