転職者100名に聞く

前向き?後ろ向き?転職希望の理由

2014.01.15 WED


転職経験のある方に、何を「軸」に転職を決めたかを聞くと、前向きな回答が多い傾向にあります。しかし、本当にポジティブな動機から行動を起こした人ばかりなのでしょうか。実際のところは、どのような思いを抱えていたのでしょうか。転職をした100人に聞きました。

転職しようと決めたときの心境は、「どちらかといえば前向き」が58%、「どちらかといえば後ろ向き」が42%(図1)。半数以上は、前向きな思いから行動を起こしているものの、後ろ向きな気持ちからスタートした人も、4割超います。

転職しようと決めたときの最も強い気持ちを聞いたところ、「どちらかといえば前向き」な人は、「年収を増やしたい」、「希望する職種につきたい」が、「どちらかといえば後ろ向き」な人は、「仕事にやりがいがない」「年収が少なすぎる」が、上位にあがりました(表1、表2)。
「どちらかといえば前向き」な人からは、自分の可能性を信じてステップアップしようとする姿勢が、 「どちらかといえば後ろ向き」な人からは、仕事の意義を見失い、意欲が低下している様子が伺える結果です。

転職を考えたときの気持ちは、その後揺らぐことはなかったのか。最終的に「軸」となったものは何かを聞いたところ、転職を決心した当初と比べて、一部に意識の変化が起きていることがわかりました。

「どちらかといえば前向き」な人の最終的な転職の軸は、「希望する職種に就けること」と「年収が増えること」が同率で1位(表3)。転職を決心したときの気持ち(表1)と比べると、1位の2項目は同じですが、「キャリアアップしたい」の順位が下がり、「仕事のスタイル」を重視する人が増えています。「キャリア」という漠然としたイメージよりも、毎日の仕事に直結するリアルな「軸」に重きを置く人が多いようです。

「どちらかといえば後ろ向き」な人は、「やりがいが持てること」が1位、「希望する職種に就けること」が2位という結果に(表4)。続く3位、4位の軸を見ても、当初の後ろ向きな気持ち(表2)が、ポジティブな軸に変化していることがわかります。

転職活動を始める段階では、不安や不満がきっかけでも問題はありませんが、後ろ向きな気持ちのままでは、転職活動を成功させることは難しくなります。履歴書や職務経歴書に記載する志望動機や、面接での会話などで、後ろ向きな姿勢が垣間見えると選考に通過する確率が下がる恐れがあるからです。不安や不満は一つのきっかけとして、どんな会社で働きたいのか、仕事をするうえで譲れないことは何かなど、自分の考えをしっかりと見定めるようにしてください。

現状に対する不満、転職に期待することなど、さまざまな思いがある中で、転職に成功した人たちは軸をどのようにして見出したのか。アンケートには、以下のような体験談が寄せられました。共通しているのは、自分が転職を通じてどうなっていきたいのかを、しっかりと自問自答していること。答えは、自分の中にあるといえそうです。

<アンケート回答者の声>
●転職を考え始めた時点で、不満や今後の希望を洗い出し、それが転職によってでしか達成できないのかを分析した。そのお陰で、転職先選びの軸がぶれることはなかった。(31歳・女性)

●自分が本当にやりたいことは何かを自問し、今後のビジョンを組み立てて転職活動を進めていった。しかし、企業の関心ごとは「何ができる人なのか」ということにあるのも事実。やってきたことに近い職種で、やりたいことと接点のある仕事を探した。(32歳・男性)

●転職するにあたって譲れない軸は何か、何をどこまで許容できるかといったことについて、日ごろからよくよく悩んでいた。ただし、面接で企業の人に直接会ってみなくては、社風や雰囲気はわからない。面接でとにかく話を聞き、人間観察をして、転職の軸を満たす会社かどうかを感じ取った。(25歳・女性)

転職を成功させるためには、自己分析をし、自分が譲れないものは何なのかをはっきりさせることが不可欠です。その際には、次の2点に留意してください。1つは、「あれも、これも」と欲張らないこと。希望に優先順位をつけ、その中で必ず実現したいことを絞り込むことが大切です。もうひとつは、希望だけに目を向けず、自分には何ができるのか、自分の強みは何なのかということとセットで考えるということです。 転職では、意欲だけでなく、経験や実績も問われます。これまでやってきたことと、今後やりたいことの接点を見つけ、一貫性のあるアピールができるようにしておきましょう。

調査方法:外部機関によるWEBアンケート調査
実施期間:2010/8/26(木)~8/27(金)
調査対象:転職経験のある方 100名

※この記事は2012年06月に取材・掲載した記事です

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