スキルは“ハード”から“ソフト”の時代へ

オンライン大学問い合わせ急増の謎

2014.03.16 SUN


どんな職種でも必要となる“ソフトスキル”をベースにすることで、専門スキルである“ハードスキル”を生かすことができる! 大切なのは両者をバランスよく磨いていくこと
先進諸国(OECD)平均21.1%に対し、日本はたったの2%。さて、いったい何の数字でしょうか? 実はこれ、25歳以上の社会人が大学に進学する割合(※)。大学に通う日本の社会人は、先進諸国平均のなんと1割以下! 確かに、仕事をしながら大学へ…という人は、まわりであまり見かけない気が…。海外に比べ、日本の社会人の向学心は低いってことなのでしょうか?

「様々なビジネス書がヒットし、ビジネス関連のセミナーも盛んに行われているので、日本人の向学心が低いとは言い切れません。ただ、長らく終身雇用が一般的だった日本では、“大学でスキルを磨いてキャリアアップする”という発想が生まれにくかった面は、あるかもしれませんね」

そう話してくれたのは、経営に特化したオンライン大学「ビジネス・ブレークスルー大学」(以下BBT大学)の学部企画広報室・加藤郁生さん。しかし、実はここ数年、BBT大学では問い合わせが急増しているのだとか。どうやら日本人の意識も変化しつつある様子。だとすると、いったいなぜ!?

「今後、アジア全体のマーケットが拡大し続ける一方、日本国内では人口の減少などにより、市場が半分程度にまで縮小するだろうといわれています。近い将来、自分の勤めている会社が海外企業に買収される…という話も珍しくなくなるでしょう。会社が外資系になれば、海外からやって来る優秀な人材との社内競争は避けられず、そこで結果を残せなければクビ…と、社風がかなりドライに変わっていくことも考えられます。こうした将来のリスクを察知して “今のままではマズい”と感じる社会人が増え始めたのではないでしょうか」

なんと! 日本経済のさらなるグローバル化に備え、早くもアクションを起こし始めているわけですね。うーん、これはうかうかしていられないような…。では、これからのビジネス社会には、どんなスキルが必要とされるんでしょうか。

「これまで、個人のスキルというと、マーケティングや経営戦略、ファイナンスなど、ビジネスの各機能についての体系だった知識やツールを指す “ハードスキル”が一般的でした。しかし、実際のビジネスシーンでこれらの知識を役立てるには、コミュニケーションやリーダーシップ、ファシリテーションなど、知識に基づいてビジネスを実行していくためのスキルが必要不可欠です。“ハードスキル”に対して、こちらは“ソフトスキル”と呼ばれます」

加藤さんによれば、大切なのは“ハードスキル”と“ソフトスキル”のバランス。 “教えない大学”を育成方針として掲げるBBT大学では、座学だけでなく、問題解決と実行のプロセスを徹底的に鍛えるディスカッションを重視することで、“ハードスキル”とともに、“ソフトスキル”もしっかり伸ばすことができるのだとか。

「終身雇用制が崩壊し、自らのキャリア形成が不透明な日本では、どんな職場でも使える不変のスキルとして、“ソフトスキル”の重要性が今後ますます高まるでしょうね」

独学に比べ、刺激を与え合う“学びの仲間”がいる大学は、モチベーションも上がりやすいそう。国内におけるビジネスパーソンの人材市場がさらにシビアになるこれからの時代。「大学」という選択肢も視野に入れ、計画的にスキルを磨いていく必要があるようです!

※出典:OECD教育データベース(2009年)。ただし、日本の数値については、「学校基本調査」及び文部科学省調べによる社会人入学生数

※この記事は2013年3月に取材・掲載した記事です

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト