会社説明会からOBOG訪問まで

SNS利用の就活 本当に役立つ?

2014.04.09 WED


就職情報サイト「リクナビ」によると、動画サイトやFacebook、Twitterなどが定着してきた今年は、ソーシャルメディアの就職活動への利用が本格化しそうな「ソー活」元年だという。とはいえ、企業も学生もまだソーシャルメディアを使い始めたばかりな様子。そこで就職活動においてソーシャルメディアが注目されている背景と、その有効な活用法について、リクナビ編集長・岡崎仁美さんに伺ってみた。

「2000年ごろから、企業の採用活動におけるインターネット活用が本格化し、いわゆる情報格差はずいぶん解消されました。学生と企業の間でかわされる情報の“量”が格段に増したことで、お互いの機会拡大につながったと思います。しかし最近は、その情報が“増えすぎた”ことによるマイナス面の影響も顕著です。学生と企業の双方が、多くの情報を“さばく”ことに終始してしまい、 “コミュニケーション不全”が起きていると感じています。そこで、この状況に風穴を開けるための1つのツールとして、双方向コミュニケーションができるソーシャルメディアに注目しているんです」

なるほど。情報過多により生じた“一方通行のコミュニケーション”の問題を、今度はソーシャルメディアで解決しようというわけだ。では、具体的にはどういうことなのか?

「最も有効だと感じているのは、会社説明会における活用です。会社説明会は本来、学生に企業への理解を深めてもらい、自分に合うかをセルフスクリーニングさせる機能を果たすものですが、今は、次に進むための通過点と捉え、参加することが目的になっているケースも少なくなくありません。そこで、リクナビでは“R-Webiner”というツールを開発し『オンライン×参加型』の説明会を推進しています。そこでは説明会がライブで放送され、参加者は見ているだけでなくチャットを通じてリアルタイムでコメントや質問をすることができるため、運営者はその反応を見ながら、内容を変えるなど、まさに双方向のコミュニケーションが成立しているんです」

大きな会場に大勢の学生が集まるような説明会では、学生は話を聞くだけというのが常であったが、この“R-Webinar”での説明会に参加した学生の平均発言率は85%にものぼり、1セミナーで平均3000件の発言が出るという。では、FacebookなどのSNSはどう活用できるのだろう?

「Facebookでは、やはりつながる相手がポイントだと思います。Facebookとリクナビとの連携で生まれた『コネクションサーチ』などは、OB・OG訪問の有力なツールとなる可能性があります。会社名を明かしている人も多いので、例えば出身大学でのルートが乏しい場合でも、気になる業界や仕事をしている人たちと、それほどコストを掛けずにつながることができます。もちろん、反応がない場合もあるでしょうが、少なくとも今までは、アプローチ自体がきわめて困難だったわけですから、画期的ですよね。一方で、そうしたSNSで陥りがちなのが、学生同士でばかりつながり、ウワサや都市伝説に振り回されてしまうこと。極めて個別性の高い事例を、さも全体に当てはまるかのように受け取ってしまうなど、かえって自分の就職活動の阻害となる情報ばかりを集めることにもなりかねません」

『コネクションサーチ』には、すでに学生からはOB・OG訪問を実現できたといううれしい報告が寄せられているという。しかし、ソーシャルメディアは手を出したものの、うまく活用できていない学生や企業がいるのも事実。その分かれ道は、双方向でコミュニケーションを深められたかどうかにありそうだ。(斉藤陽子)

※この記事は2011年11月に取材・掲載した記事です

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト