職場が変わってもすぐに活躍できるのか…

採用企業が求める即戦力ってなに?

2015.02.13 FRI

即戦力求む──。転職の求人で、こんな言葉をよく目にします。これまでのキャリアを活かし、転職先でバリバリ活躍したい気持ちは山々ですが、職場や仕事が変わったら、それまでの知識や経験が役立つとは限らないわけで…。はたして、即戦力ってどんな人?

「専門知識やノウハウ、運用経験などを持っていて、特定の業務をすぐに任せられる人材。これが『即戦力』の定義です。通常、ひとりの新卒社員が戦力化するまで3年は必要で、そこにかかるコストは1500万円程度といわれています。それに対し、人材紹介会社を通して経験者を中途採用した場合のコストは給与+3割の手数料(年収500万円の場合、総額で650万円程度)で済む。つまり、戦力化までの時間とコストをなるべく抑えたいという思惑が、『即戦力求む』という言葉の背景に存在しているのです」と教えてくれたのは、人事のプロであり、『即戦力は3年もたない』の著者でもある樋口弘和さん。

なるほど。「即戦力求む」といった場合、企業側は具体的な業務経験者を求めているというわけですね。

「そうですね。ひとまずは『即戦力=経験者の補充採用』と考えてよいでしょう。ただし、ここには企業も見落としがちな問題点があって、即戦力には“賞味期限”が存在します。IT技術の進化によって業務の効率化が進んだり、場合によっては業務そのものがなくなってしまうこともある。そうなると即戦力として採用したはずの人材が役立たなくなってしまうかもしれないし、その後も会社の戦力として活躍してくれるかはわからないのです」

樋口さんいわく、転職希望者というのは会社に対して不満を抱きがちで、行き詰まったときに会社や上司のせいにしてしまう「他責体質」の人が多いそう。また、前職の成功体験にしがみつきがちだったり、社風になじむのに苦労したりと、ある意味“リスキー”な人材であることも少なくないとか。

では、転職を考えている僕らは、どうすればよいのでしょう?

「企業や業務内容によって求める人物は変わるため、万能なノウハウはありません。ただし、これからはますます変化の時代になるので、特定の業務経験よりも、根っこにある“職業人としての能力”が問われるようになるでしょう。企業が自分に行った投資をいかに回収するかという高い『コスト意識』、失敗を受け入れて乗り越える『自責志向』、変化に対応できる『柔軟な思考力』などが大切になってくると考えています」

今後は転職の採用基準も変わっていくのかもしれません。つい語学力や過去の実績などをアピールしたくなるけど…本当の“戦力”になるためには、意識の改革が必要かも!?
(清田隆之/BLOCKBUSTER)

※この記事は2011年03月に取材・掲載した記事です

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