内定学生では過去最高。若手社員は最低

『愛社精神』は必要?不要?

2015.04.16 THU


maimu / PIXTA(pixta.jp)
自分の勤める会社を愛する気持ちを「愛社精神」なんていうけれど、この愛社精神を持っている若手社会人はどうやら少なくなっているらしい。就職情報会社マイナビの調査によると、入社2~5年目の社会人のうち、愛社精神が「ある」と答えた人は40.9%と、調査開始から最低の数値になったとのこと。とはいえ、来年春に就職を控える内定学生の89.0%は「愛社精神が非常にあるorまあまあある」と答えたようで、働き始めてから会社への愛が急速にしぼんでいることが分かった。いったいなぜこのような結果になってしまったのだろうか?

「昔と比べて一社に勤める期間が短くなったことが原因の1つだと思います。今は3年以内に辞めてしまう若者も多く、勤める側がよりシビアに会社を評価するようになってしまったのです」

お答えいただいたのは、新卒採用コンサルティングを行うネオキャリアの杉山宜秀さん。転職が主流になりつつある今は、育てる期間が短く即戦力こそ重要。つまり、愛社精神が育まれる余地が減ってきているようなのだ。

「とはいえ従業員の愛社精神が高い会社は協調性が高く、助け合うシーンが多くなりますよね。反対に自分のためだけに仕事をしている人が多い会社は、どうしても協調性に欠けがち。また、愛社精神は『自分は会社の顔である』という意識も持たせますから、仕事はもちろん、プライベートにおいても会社の一員として責任ある行動ができると思いますよ」(同)

確かに愛社精神があった方が、日々の仕事にやりがいを感じそう。ただし、デメリットもあるとか。

「愛社精神を強く持つことで、他社と比べて劣っている部分や社会のなかでの自社の立ち位置を客観的に見られなくなるケースは出てくるかもしれません。愛社精神は高ければ高いほど良いとは一概に言えないと思います」(同)

恋愛と同じで、好きになり過ぎると周りが見えなくなってしまうということか。

「社員の愛社精神が高いからといって、その会社の労働環境が良いとも限りません。愛社精神が高いからこそ、例えば給与体系があいまいだったり激務だったりしても問題にならず済んでいる場合も多々ありますので」(同)

転職などを考える際は、自分がその会社を愛せるかどうかも含め、冷静に考えてみる必要がありそうだ。
(河合力)

※この記事は2012年01月に取材・掲載した記事です

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