3つのポイントで劇的に向上

文章が読みやすくなる秘訣とは?

2015.06.10 WED


「すべての人にとって使いやすい」を目指し、市役所にユニバーサルデザイン推進室を設置している高松市。その一環で、わかりづらかった納税通知書を改善(上が改善後、下が改善前)。小田さんのアドバイスや「文章DC9 ヒューリスティック評価法」の採用で、自治体初のUCDA認証「伝わるデザイン」を取得した
メールや報告書、提案書などの文書作成は、ビジネスマンにとって欠かせない仕事。しかし、伝わりやすい文章は意外と難しい。書いている本人にとっても、自分の文章のどこがわかりづらいのかは、なかなか把握できないもの。誰か、わかりにくさを客観的に指摘してくれればいいのに…。

などと思っていたら、“見やすく、わかりやすく、伝わりやすい”コミュニケーションを研究し、認証・認定までしている団体を発見。それが、『UCDA』(一般社団法人 ユニバーサル コミュニケーション デザイン協会)だ。

国内の生命・損害保険会社が契約者に送付する案内や、薬のパッケージに記された注意事項などがわかりやすいか評価したり、より伝わりやすい文章やデザインにするためのアドバイスを行ったりしている。

『UCDA』は、個人ではなく企業向けに評価・助言を行っているが、その評価基準は個人にも参考になりそう。そこで、わかりやすい文章かどうかを評価する基準『文章DC9ヒューリスティック評価法』の策定に携わった小田順子さんに、伝わりやすい文章のコツを聞いた。小田さんは、各社の案内物や契約書の文言などの評価・改善も行う「文章改善コンサルタント」だ。

「『文章DC9ヒューリスティック評価法』では、(1)表記、(2)語彙、(3)敬語、(4)文法、(5)文意、(6)文の構造、(7)文章構造、(8)情報の質、(9)全体的な難易度の9つから、文章の読みやすさ、伝わりやすさを評価します。これらは、ビジネスシーンでの文書作成などにも使えますが、特に重要なのが、(6)文の構造、(7)文章構造、(8)情報の質の3つです。

文の構造では、一文に複数の内容が入っていないかを確認します。一般的な文章は、一文30文字が目安。複雑なことを伝える文章でも、65字以内におさめましょう。こうすることで、無駄な要素は入らず、係り受けもはっきりして、理解しやすくなります。

文章構造では、情報の提示順を確認します。例えば、先に結論を書く、まずは大枠から解説し各論に移るなどの書き方をするとよいでしょう。

情報の質は、不要、曖昧な情報が書かれていたり、必要な情報が漏れたりしていないかを確認します。よく、「5W1Hを書け」と言われますが、私は6W3H1Mを提唱しています。これは、“いつ、どこで、誰が、何を、誰に、どうした”の6Wに、“どのように、いくらで、いくつ”の3Hと、“読み手に何をしてほしいか(メッセージ)”の1Mから成り立っています。ビジネスには、「いくら」「いくつ」といった数字は欠かせません。また、読み手に対して、「想像力を働かせ、行間を読み取る」ことを期待してはいけません。「今週中に」ではなく「○月○日(金曜)の○時までに」、「よろしくお願いいたします」ではなく「ご連絡いただけますようお願いいたします」と明示することで、誤解を防ぐことができます」

加えて、説明なしで専門用語を使わない、敬語を乱用しない、“○○できません”ではなく“□□ならできます”といった肯定語を多用する、などのテクニックもあるのだとか。

上司や先輩から「メールや報告者がわかりづらい」と言われているあなた、まずは一文30文字を意識しながら、情報の提示順に気をつけて、6W3H1Mを盛り込むことから初めてみてはどうだろう。

※この記事は2013年5月に取材・掲載した記事です

  • 視覚コミュニケーションの基本的要素である「文字」だから、誰もが読みやすいフォントで表示したい。そんな思いから生まれたのが、『みんなの文字』。解像度の低いビットマップフォントでもにじまず、文字がはっきりと見える。ねんきん定期便などにも採用されている

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