不要な気がするが…なぜなくならない?

新人世代に「時代遅れ」に思えるビジネスマナー1位は

2016.05.09 MON


「新人のうちは、ミスをすることもあると思います。そんな時、日頃からマナーを守っている人は、周囲の人が快く助けてくれるはず」(西出さん) 写真/PIXTA
社会人になって数年も経つと「もはや常識」なんて思ってしまうビジネスマナー。しかし、新人からすると、「そんなことする必要ある?」「時代遅れじゃない?」と違和感を覚えるマナーもあるのでは? そこで、入社3年目までの20代会社員200人(男女各100人)にアンケート調査を実施した(R25調べ/協力:アイリサーチ)。

〈新人が「必要ないのでは」と思うビジネスマナーTOP10〉
(22項目から1~3位まで選択。1位3pt、2位2pt、3位1ptで集計)

1位 始業5分前にはデスクについている 102pt
2位 電話のベルは2回コール以内までに出る 98pt
3位 訪問先で出されたお茶は、相手が飲むまで口を付けない 85pt
4位 客を見送るときはエレベーターが閉まるまでお辞儀をする 62pt
5位 勤怠などの連絡は必ず電話で行う(メールやLINEではしない) 49pt
6位 報告・連絡・相談をこまめに行う 47pt
7位 社内でも正しい敬語を使う 46pt
8位 部屋に入るときのノックは3回(4回) 45pt
8位 BCCで複数の人にメールする場合は「BCCにて失礼します」と断る 45pt
10位 社外の人にメールする場合は「メールで失礼します」と断る 43pt

※違和感のあるビジネスマナーはない 49%

「違和感はない」が49%であることからも、多くの新人が素直にビジネスマナーを守っているのが実状なようだが、「内心納得がいっていない」という人もやはり少なからずいる模様。特に、1位の【始業5分前に着席】に対しては、「本来なら始業開始時間から勤務開始すべき」(26歳・男性)、「新人教育といってこき使うのは悪しき風習だと思う」(27歳・男性)といった怒りにも似たコメントが寄せられた。

また、2位以下への理由は下記の通り。

2位【電話のベルは2回まで】
「電話にばかり気を使っていられないから」(25歳・男性)

3位【お茶は相手が飲んでから】
「出されたものを飲まない方が失礼だと思う」(25歳・女性)

4位【エレベーターが閉まるまでお辞儀】
「わざとらしいととらえられる」(25歳・女性)

5位【勤怠連絡は電話】
「メールのほうが複数人に連絡ができる」(24歳・男性)

6位【報連相】
「必要ないことまで報告する意味があるかわからない」(23歳・女性)

7位【社内の敬語】
「きちんと出来ている人のほうが少ないのに、それを人に求めるのは違うと感じる」(27歳・男性)

8位【ノックは3回】
「2回で十分」(20歳・男性)

8位【BCCにて失礼します】
「謝る意味が分からない」(24歳・女性)

10位【メールで失礼します】
「メールが広く使われている世の中だし、メールくらいで怒る人の方がおかしい」(25歳・男性)

どれも「合理性に欠ける」というのが大きな理由だが、意味がないと思われるビジネスマナーを守ることについて、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんは次のように語る。

「一般的なマナーとビジネスマナーの決定的な違いは、ビジネスにはお金が関係してくるという点です。ビジネスマナーは、収益を上げていくために社員・スタッフがどう行動すべきかを考えた結果生まれたもの。つまり、会社が推奨するビジネスマナーは、ビジネス上の方針のひとつなのです。社員は会社から給与をもらっている以上、たとえ非合理的だと思っていても、ビジネスマナーを守るという気持ちをもってほしいと思います」

とはいえ、マナーの基本は相手の気持ちを考えて思いやりの心を表すこと。西出さんによれば、型にばかりとらわれる必要はないという。

「相手を不快にさせなければ、型だけをガチガチに守る必要はないのですが、相手の気持ちを尊重しながら臨機応変な行動を取れるようになるには、基礎が必要。意味が無いように思えるビジネスマナーでも、面倒くさいと思わずにまずは基本を身につけていただきたいですね。経験と実績を積んでいくうちに、臨機応変なマナーの崩し方が分かってくるはずですよ」

少なくとも新人のうちは「仕事の一環」と割り切って、どんなビジネスマナーでもきちんと守っておくほうが良さそう。逆に、「もう基礎は身についているから」と思ってしまいがちな中堅世代のほうが、慎重になるべきなのかも…?
(有栖川匠)

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