知らぬ間に「ハラスメント」と思われているかも

OB・OG訪問急増中!? 学生との面談NG事例集

2016.05.26 THU


OB・OG訪問は、実際の選考に直結する場合も多く、学生も本気で臨んでくる。こちらもしっかりとした対応が必要だ
経団連の指針では、6月から面接などの選考が始まる2017年新卒の就職活動。総務・人事系の部署に勤める人の中には準備に忙しい人も多いだろう。しかし、最近では、これらの職種だけではなく、若手社員が「リクルーター」となり、出身大学などを回って学生と面談をしたり、自社をアピールしたりするケースが増えつつある。

大卒の就職率が、過去最高97.3%を記録したという「売り手市場」の報道もあるなか、企業への理解を高めてもらい、志望する学生を増加させることなどが狙いだ。以前から存在するOB・OG訪問も、人材サービスのディスコによると、自主的に「訪問した」と答えた学生の割合は32.3%と、前年度の16.7%と比べほぼ倍増と大きく上昇したという(2016 年度日経就職ナビ就職活動モニター調査。2015年4月調査)。

ここからわかるのが、就活生と企業の若手社員のやり取りが活発化していること。特に、採用説明会や面接などのような公式なものではなく、企業としてはやや非公式、アンオフィシャルともいえるコミュニケーションが増加しているのだ。

ただ公式ではないからか、学生にとっては「これってハラスメントじゃないの?」と疑問・不快に感じる発言も少なくないようだ。そうならないために、リクルーターを命じられたり、OB・OG訪問に対応したりすることになった場合に備えて、どのような応対がNGであり、適切なのかを把握しておくべきだろう。

新卒の就活事情に詳しいキャリタスリサーチ上席研究員の武井房子さんに話を伺った。

●ノリでしゃべっていると、気がついたらセクハラ?


「学生と若手社員ではそれほど年の差がなく、アラサーくらいだとまだまだ学生時代の記憶が残っており、親近感もわきやすい。ついつい、『彼氏いるの?』『彼女いない歴何年?』など、恋愛事情を尋ねてしまいがち。しかし、これらは明らかにNGワードです。もちろん、『君、可愛いね』『あなたは、モテそうだね』といった評価の言葉も厳禁。『女子はすぐセクハラだとかって騒ぐからなぁ』のように、性別による根拠のない決めつけ発言にも注意しなくてはいけません」

●社会人として「仕事の厳しさ」を伝えているうちに…


「5~10年くらい社会人経験を積んでくると、痛感するのが仕事の厳しさ、大変さ。まだ社会を知らない学生と話していて、仕事の厳しさを理解させようと、つい熱が入ってしまいます。そのため、企業の説明や事業の紹介を超えて、学生に説教をし始める例もあるようです。いくら現場を知る社員とはいえ、自社や学生に対しては客観的なスタンスで接するのが鉄則。仕事の厳しさの説明から話が脱線してしまい、単なる愚痴大会にならないようにも気をつけたいですね。『上司から“ブラックな仕事”を頼まれた場合、引き受けるか?』といった企業のコンプライアンスを無視したような質問も避ける必要があります」

●言葉のないコミュニケーションも発言のうち


「学生から割と報告が多いものに、『携帯やスマートフォンをチラチラ見る』という指摘があります。社会人からすると『業務が忙しいから』『学生に頼まれて時間をつくった』『ちょうど納期が迫っていて』など、仕方ない理由が挙げられるかもしれませんが、実際の商談中、携帯電話やスマホを頻繁にチェックするビジネスパーソンはほとんどいないでしょう。リクルーティングやOB・OG訪問の対応も仕事の一環として考え、普段のビジネスと同レベルの立ち居振る舞いが求められます」

いかがだろうか。最終的には、出会ったすべての学生が自社に入社することにはならないだろう。とはいえ、こうした一つひとつの出会いを自社のファンづくりのきっかけととらえれば、ぞんざいな扱いはもってのほか。もし、OB・OG訪問を受けることになったら心して臨みたい。
(かずひQ /BCMC)

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