自分の「やりたいこと」「成長」にあきらめの傾向強まる?

2年で変化? 「実は無意味」と気づいた会社選びの基準

2017.01.25 WED

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会社案内で書かれていることと、働いてみて実感することに差があるのは当たり前。もし入社を控えているなら「期待し過ぎない」のがちょうどいいのかも?
写真:ふじよ / PIXTA(ピクスタ)
入社シーズンが目前に迫っている。初々しい仕事姿に、在りし日の自分を重ねる一方で、人によっては艱難辛苦(かんなんしんく)の就活時代に思いを馳せることもあるはず。希望先に入れたかどうかは別として、就活当時は、「やりたいこと」や「事業内容」、はたまた「ネームバリュー」など、多くの要素を加味しながら志望企業を選んだことだろう。

だがいざ入社してみると、入社前の考えと比べて「さほど大事ではなかった」と思った要素もあるのでは? そこで、20代の男性社会人200人に調査を実施。「新卒時の就活では重視したけど、実は意味がなかった会社選びの基準」について、2015年3月の調査と今回新たに取った調査内容を比較した。約2年で、“会社選びで重視すること”に変化はあるのだろうか?

■就活では重視したけど、実は意味がなかった「会社選びの基準」TOP10

(1位~3位を回答。1位は3pt、2位は2pt、3位は1ptとし集計。カッコ内は15年3月調査時の順位とポイント。R25調べ/協力:アイ・リサーチ)

1位(1) 事業内容 210pt(190pt)
2位(2) 平均年収 198pt(161pt)
3位(3) 初任給 150pt(149pt)
4位(5) 社風 101pt(99pt)
5位(4) 会社のネームバリュー 89pt(101pt)
6位(9) 自分のやりたいことができそうか 80pt(48pt)
7位(6) 福利厚生 72pt(56pt)
8位(8) 説明会の雰囲気や人事の印象 58pt(51pt)
9位(13) 自分が成長できそうか 41pt(36pt)
10位(7) 企業理念 39pt(53pt)

上位の項目に大きな変化はなかったものの、2ランク以上の変動があった項目を見ていくと、「自分のやりたいことができそうか」が9位から6位に、「自分が成長できそうか」が圏外から9位に浮上。さらに企業理念は7位から10位に。自身の「やりたいこと」や「成長」を望む傾向は強まっているはずだが、それらが実現できるかは組織次第という、会社の“世知辛さ”が垣間見えるようだ。それぞれを選んだ人のコメントを見ていこう。

【1位 事業内容】
「結局、働いている時間全てが、やりたいことができるわけではないので気にする必要はなかった」(26歳)
「配属先が希望通りになるとは限らないから」(24歳)
「だいたい想像とちがうものだから」(28歳)

【2位 平均年収】
「年収は低いが、福利厚生が予想以上に充実しているため」(28歳)
「どうせ給料が高いところはクセがあるので」(27歳)
「金の問題は大したことない」(29歳)

【3位 初任給】
「その会社でやりたいことがあるかどうかの方が重要だから」(26歳)
「給料はどんどん上がるので関係ない」(29歳)
「企業によって数万円の差でも、自分がどう使うかの方が大事だから」(25歳)

【4位 社風】
「基本いいことしか書いていないので実際に入ってみないとわからない」(27歳)
「就職活動の段階で社風について正確な判断はできないと考えるため」(26歳)
「長く勤めると雰囲気が違って見えるから」(25歳)

【5位 会社のネームバリュー】
「会社の名前で仕事はできない」(26歳)
「やりたい仕事をすることのほうが大切だ」(25歳)
「自分の力で有名にすればいいから」(26歳)

【6位 自分のやりたいことができそうか】
「社会はそんなこと求めてないから」(23歳)
「仕事はルーティンワークだ」(28歳)
「部署によって違うから」(27歳)

【7位 福利厚生】
「実際にあってもそれを行使できるかどうかは別問題だったので」(29歳)
「結局は給料だから」(27歳)

【8位 説明会の雰囲気や人事の印象】
「いいなと思った人も、外向きの面で、実際は想像と違うことがザラだし。逆に働きたいと思った人と働けるわけでもないから」(25歳)
「表は取り繕うに決まっている」(26歳)

【9位 自分が成長できそうか】
「自分が勝手に成長したと周りに言われたから」(29歳)
「案外脆い」(27歳)

【10位 企業理念】
「実際に理念などお題目であると知った」(27歳)
「結局、多くの企業で理念というのは無視される。というのも、変化する社会に理念を追いつけることは不可能だから」(29歳)

社会に出るということは、現実という暴風にさらされることのようで、やはり入社後に考え方は変わる様子。意気揚々と仕事に臨む新入社員たちも、考えていた理想と現実のギャップに直面するに違いない。価値観が変わることは必ずしも悪いことではないにせよ、初々しい新人たちの希望を壊さないためにも、“その変化を踏まえたうえでどう働くか”を伝えられる器量を持ち合わせたいものだ。

(吉々是良)

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