三大メガバンク時代の到来!?

UFJと三菱東京、統合へ金融不安は払拭されるか

2004.07.29 THU

UFJグループと三菱東京フィナンシャル・グループの経営統合発表には驚かされた。7月26日発売号の小誌『週刊東洋経済』も、あわてて巻頭特集を差し替えたほど。

評価は様々だが、証券市場は好感している。「りそな銀行に公的資金が注入された昨年5月17日、足利銀行の一時国有化が完了した12月1日、そして今回の7月14日は、日本の金融不安が払拭された歴史的な日として記憶されるだろう」(証券会社首脳)。

UFJ銀行は現在、金融庁から4件の業務改善命令を受けている。今年度中に大口融資先の不良債権を処理する必要に迫られているわけだが、統合によってこれら融資先企業の再生は加速するだろう。世間ではダイエーに注目が集まっているが、国内6位の総合商社、双日にも注目。一時は産業再生機構の活用案も浮上していたが、これで資金繰りや取引先への信用面でプラスが大きくなるという声も出ている。

この統合で、三菱東京フィナンシャル・グループとUFJホールディングスの持株会社は、時価総額の合計で9兆9330億円となり、融資先の上場企業をあわせると2821社。全上場企業のなんと8割近くを占める。証券は三菱証券とUFJつばさ証券が合併すれば、預かり資産は18兆円超。リース、信販、消費者金融、生保、損保といずれも統合によって巨大企業となるのだ。

しかし、日本で巨大な金融グループが誕生すると言っても、世界的に見れば時価総額でベスト10にやっと入る程度。シティグループ、バンク・オブ・アメリカなど“6強”にはまだまだ及ばない。M&A懸念が少し遠のいた程度と思ったほうがいいだろう。そもそも「総資産」で比較して“世界一のメガバンク誕生”、などという見方は時代遅れ。収益性が低いため、なかなか対象になりにくいが、みずほ、三井住友、そして時価総額3兆円程度の野村証券などは、欧米の巨大資本からすれば“お買い得”なのだから。

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