「弱含み」「足踏み」「持ち直し」ってどう違う?

月例経済報告に学ぶ景気用語の基礎知識

2005.02.03 THU

景気は良くなっているんだか悪くなっているんだか、さっぱりわからない。なんて声を聞くのが、政府が発表する月例経済報告の景気基調判断。「弱含み」「横ばい」「足踏み」など、たしかにわかりにくい用語が多い。そこで、月例経済報告を作成している内閣府に電話で聞いてみると、「そのときどきにおいて、会議によって最も適切な表現を選んでいる」とのこと。ある程度、使用する言葉は決まっているものの、特に一定の表現ルールや法則があるわけではないらしい。

そこで、過去の景気基調判断をもとに景気判断用語のフローを分析してみると、こんな基本表現の流れが見えてきた。景気が良くなっていく場合は、「悪化」→「下げ止まり」→「底入れ」→「持ち直し」→「強含み」→「回復」→「拡大」。景気が悪くなっていく場合は、「減速」→「弱含み」→「低迷」→「調整局面」。どちらでもない場合は、「足踏み」と「横ばい」の2種類があるが、足踏みの方が、やや景気が良い流れで使われているようだ。

だが、報告では、この基礎用語に修飾語が付け加えられ、微妙なニュアンスが表現される。「一部」「向けた動き」「緩やか」「着実」「堅調」などなど。実際、景気が最悪の状況にあった01年7月から02年2月にかけて「景気は悪化」の表現が使われていたが、3月には「一部に下げ止まり」、4月には「底入れに向けた動き」、5月に「底入れ」、7月に「一部に持ち直しの動き」と推移していく。その後、02年12月に「横ばい」になり、03年1月には「弱含み」に、3月からは再び「横ばい」、9月に「持ち直しに向けた動き」で、11月に「持ち直し」、そして04年1月からは「着実に回復」、7月からは「堅調に回復」となっていった。

景気の状況をなんとかわかりやすく伝えようと、政府も頑張っているのはわかる。だが、受け手としては残念ながら理解するのが難しい、というのが現実。経済というのは、そのくらい難しいもの、というひとつの証なのかもしれない。

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