最近よく聞くニュースだけど…

人民元が切り上げになるとどんな影響があるのか?

2005.03.10 THU

一昨年あたりから「人民元切り上げ」に関する記事をよく見るようになったが、人民元が切り上がると、一体何が起こるというのだろう?

人民元とは中国の通貨で単位は「元」。主要先進国の為替制度は変動相場制だが、人民元は現在1米ドル=約8.28元でほぼ固定されている。中国では様々な制限があり、外国為替市場での取引額が少ない。そこに中央銀行である中国人民銀行が為替介入を常時行って、人民元の米ドルに対するレートをほぼ一定に保っているのである。中国の為替制度は一応、変動相場制だが、事実上、固定相場制となっているのだ。

人民元の切り上げとはこのレートを変え、今よりも「元高」にすることを意味する。中国の貿易黒字が拡大しすぎたので日米など諸外国から人民元切り上げ要求が起こっているのだ。では、その影響はどんなものなのか? インターネットで中国の経済情報などを幅広く提供している「サーチナ・中国情報局」の有田直矢氏に聞いた。

「人民元が切り上がれば、中国の経済的地位が向上したといえますが、実質的にはマイナスの影響が大きい。中国は輸出と外資参入によって経済発展してきましたが、そこに打撃を受けてしまいます」

労働力が安いことが中国の強みだったわけだが、人民元の価値が高まれば、その効果が薄れてしまうわけだ。そもそも、人民元切り上げ要求を行ってきたはずの日本やアメリカだって、安い労働力を求めて、すでに中国に生産拠点を持っている企業が少なくない。そういった企業にとっては人民元は現状維持のほうが都合がいい。

「日本やアメリカでも、立場の違いで切り上げ賛成、切り上げ反対、両方あるんです」

そうはいっても切り上げムードは高まっており、「影響が大きすぎるので、大幅な切り上げは当分ないと思いますが、数パーセントの切り上げなら今年中にあっておかしくないでしょう」というのが有田氏の見解。人民元切り上げ時期とその影響に注目したい。

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