ホンモノなのにニセモノ!?

クレヨンしんちゃんグッズが中国で締め出しを食らったワケ

2005.03.31 THU

人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の商標権が中国でトラブっている。

関係者の話によると、事件のあらましは次のようなもの。2004年4月、「クレヨンしんちゃん」の出版元である双葉社は、ライセンスを供与した企業を通じて衣料品などのキャラクターグッズを上海などで販売した。ところが、すでに別の中国企業が「蝋筆小新(クレヨンしんちゃん)」という中国語名で商標登録を済ませていたため、双葉社製のグッズが商標権侵害としてクレームを受け、売り場から締め出しを食らったという。つまり、本物なのに商標権侵害を指摘されニセモノとされてしまったわけなのだ。

今回商標権を盾にクレームをつけた中国企業は、1997年に「クレヨンしんちゃん」の絵柄と中国語名の商標権を登録、双葉社に無断でキャラクターを盗用して、キャラクターグッズの販売を続けていた。一見、ルール違反であることは明らかなようだが、この問題が厄介なのは、単に海賊版が販売されていたのではなく、海賊版商品に商標登録があったという点だ。というのも、海賊版の販売は明らかに著作権侵害であるが、商標権自体は中国の法的な手続きにのっとって登録されており、裁判審議上は両者は別問題として扱われるからだ。

すると理不尽な話だが、仮に中国企業の商標登録自体は有効だとすると、双葉社はしんちゃんグッズを販売するために、商標権を買い取るかロイヤリティを支払わねばならなくなる可能性すらある。

外国のヒット商品の商標を、ブランドの所有者よりも前に登録するというやり口は、中国に限らずどこにでもよくある話。しかも今回のケースでは、8年間もコピー商品の商標登録が放置されていたというから余計に始末が悪い。

現在、双葉社は中国当局に商標登録の無効を請求しているが、結果が出るのはまだ先。無敵のしんちゃんにとっても、中国大陸は鬼門のようである。

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