21世紀型消費のテーマパーク?

郊外のショッピングセンターが巨大化するワケ

2005.09.01 THU

ここ数年、郊外に驚くほどデカいショッピングセンター(SC)が増えたと感じませんか。

ターミナル駅に隣接している巨艦百貨店と違って、郊外のSCは地域色が強いから全国ニュースにはならないが、このところの出店ラッシュはすさまじい。東京ドームより広い5万m 以上の店舗面積を持つ超巨大店が昨年で5店、今年もすでに3店が開業した。敷地には百貨店や総合スーパーなど、いわゆる核テナントが2つある。これをモールと呼ばれる専門店街がつなぎ、ついでにシネコンなど娯楽施設を併設しているのが、最近の巨大SCの傾向だ。

開業したSCの平均店舗面積を統計データでみると、75年が1.1万m 、その後も大きな変化はなく、95年も1.4万m だった。それが2000年前後から拡大しはじめ、04年には2.8万m と倍増、その勢いはとどまるところを知らない。どうしてこんな巨大化が進んでいるんだろう。

理由には、2000年6月施行の大規模小売店舗立地法で、出店規制がとてつもなく緩くなったことなどが挙げられる。しかし、流通資本の立場からみると、今やSCの巨大化ぐらいしか、成長し、かつ稼げる方法が見つからないのだ。ダイエーが破たんしたように、総合スーパーは冬の時代。勝ち組とされるイオン(単体)、本業の稼ぎを示す営業利益率は1%以下しかない。ところが、SC子会社イオンモールは営業利益率がなんと30%以上にもなる。

巨大SCは、いわば消費のテーマパークだ。様々な店=アトラクションの集積に引き寄せられ、客は遠くから車で訪れ、家族で朝から晩まで過ごしてカネを落とす。だが、そこはもう近隣の住民の買い物の場ではない。生活と消費の乖離――。それが日本の郊外を埋め尽くす図とは、どんな風景だろう。

すでに過剰出店が指摘され、国や自治体による規制の動きも出ている大型SC戦争。今後の動向に注目したい。

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