使うのはわずかな電力と空気圧

3人合わせて244歳が発明した画期的エンジンの実力とは?

2005.12.15 THU

ガソリンなどの燃料の代わりに使用するのは、わずかな電力と空気圧のエネルギー。そんな夢のようなエンジンが先月開かれた「東京国際自転車展2005」で「新規開発賞」を受賞した。

この環境配慮型の「EMロータリーエンジン」を開発したのは、村上技術開発研究所の村上栄三郎代表。友人の長谷川清さん、渡 盛雄さんと3人で実用化を目指しているが…その年齢を聞いて驚いた。なんと3人合わせて244歳!である。この、人生の大先輩たちが発明した、画期的エンジンとは一体どんなものなの?

このエンジンの最大の特徴は、ピストンに充てんされた圧縮空気の排出をしない(エネルギーを逃がさない)ことで、わずかな電力でも大きな力を継続して得られるところ。動いているブランコなら、一振りごとに小さな力を加えるだけで大きな動きを維持できるが、そんな感じを想像してもらえればいいだろう。さらには、燃料を燃焼させないので、空気を汚さず、二酸化炭素排出量も削減できる。展示会に出展したエンジンは、現段階では軽自動車までにしか適用できないが、将来的にはトラックにも適用させていく予定だ。

村上さんがこのエンジンを開発したきっかけは「子供と孫が、自動車の排気ガスによる公害で、喘息にかかったから」とのこと。高圧ガス関連の技術を生かし、空気を汚さないエンジンの研究を始めたのは、もう40年も昔に遡るという。今回の受賞で高い評価も得たので、あとは実用化してくれるメーカーを待つだけだ。

エネルギー問題の専門家も「プリウスのようなハイブリッドカーに適用すれば、空気と自然エネルギーから得た電力で動く、クリーンな自動車が開発できるかもしれない」(NPO法人ピースフルエナジー代表・勝田忠広工学博士)と、エールを贈る。このエンジンがあれば、地球にやさしい大型トラックの開発だって、夢の話ではないのだ。頑張れ、244歳!

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