株式市場から眺める日本経済

この1年で株はどれだけ上がった? 来年も上がる?

2005.12.22 THU

株式市場は経済の鏡、といわれる。額面通りに受け止めれば、日本経済は絶好調、と言っていいかもしれない。日経平均株価は、この原稿執筆時点で1万5183円。昨年末の大納会の終値が1万1488円だったことを考えると、実に30%以上も上がったことになるからだ。今やバブルと囁かれる、ITブームと同レベルの上がり幅なのである。

とはいえバブル絶頂期には3万8915円の値を付けたのが日経平均。それを比べればまだまだ、という印象もある。だが、これは額面通りに受け取るわけにはいかない。実は日経平均を構成する225銘柄は、2000年に一気に30銘柄を入れ替えたことでも話題になったように、その中身が変わっているのだ。バブル期と同じ銘柄で計算すれば、日経平均は2万円を軽く突破しているという説を聞いたことがある。実際、11月には、トヨタ自動車、ホンダ、三菱商事やキヤノンなどが、上場以来の最高値を更新している。銘柄によっては、もはやバブル以上の状況になっているのだ。

実際、今回の株高の要因は多岐にわたる。企業業績は最高益が続出するなど絶好調。景気も踊り場脱出宣言が出され、量的緩和の廃止議論に代表されるようにデフレ脱却の足音も聞こえている。アメリカ経済は堅調だし、円安で輸出にも好影響が出ている。外国人投資家はオイルマネーも加わって相変わらずの買い気配で、ネットトレーダーの増加で出来高は史上最高を更新し、とんでもない数字を記録している。

これだけ好条件が揃っていれば、来年の株高は間違いなし、とも思えるが、コトはそう単純ではない。今回の株高は8月の総選挙以降の“急”上昇。“利益確定売り”は、これから増加するともいわれる。原油高や増税、アメリカ経済の減速懸念など、悪材料もちゃんとある。浮かれっぱなしでは、やっぱり危ないのである。ちなみに相場にはこんな格言。「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌笑い、亥固まる…」。戌年の来年、さてどうなるやら。

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