日本生命が21年ぶりに引き上げ

生命保険の予定利率って何?今、それが上がる意味とは?

2006.02.16 THU

わずか0.05%から0.1%だが、テレビのニュースでも取り上げられていたこと、覚えてますか。日本生命が一部の商品で予定利率を21年ぶりに引き上げるというのである。

保険の仕組みは、契約者がお金を出し合ってプールしておき、万が一のときにそのプールからお金がもらえる、というもの。契約者は膨大な数にのぼるため、プールされるお金も巨額になる。そこで無駄のないよう、預金や株、不動産などで運用されるのだ。これを保険会社が担ってくれている。

運用がうまくいけば、運用による利益は大きくなる。そこで、「運用益が見込めるなら契約者が払う保険料を少なくしてもいい」という仕組みが作られた。この運用益の利率のことを予定利率という。つまり、予定利率が高ければ、それだけ保険料は安くなるということ。0.05%から0.1%とはいえ、今回の予定利率アップは、保険料が安くなることを意味するのだ。

ちなみに現在の予定利率は、「一時払い養老」という商品で1.0%。ところがこれ、バブル絶頂期には最高6.25%だった。つまり、それだけ少ない保険料で済んだのだ。しかし、バブル崩壊後、とんでもない不景気が日本を襲う。6.25%などという水準で運用することなど、とてもできなくなった。だが満期になれば、保険会社は少ない保険料しかもらっていなくても、高い予定利率でお金を契約者に戻さなければならない。結果として、保険会社が足りない分を補てんしなくてはならなくなってしまった。こうした厳しい運用環境のもと、保険会社の運用実績が予定利率を下回ることを「逆ざや」と呼ぶ。かつて生保会社が次々と経営破たんに追い込まれ、大きな社会問題になったが、その原因こそ「逆ざや」だったのである。

そんな時代を乗り越えての21年ぶりの予定利率上げ。これはまさに、景気の上昇を保険会社も本物と見たということだろう。たしかに、大きく取り上げてほしい、いいニュースなのである。

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