「根拠なき熱狂」「投機的バブル」

FRB(米中央銀行)前議長グリーンスパンの足跡と名言集

2006.03.16 THU

アメリカの中央銀行、FRB(連邦準備制度理事会)のグリーンスパン議長がついに退任した。FRBは日本でいえば日銀で、その議長というのは日銀総裁のこと。でも、グリーンスパンはたんに中央銀行のトップだっただけじゃない。じつはこの人、あだ名を「マエストロ」(巨匠)といって、世界中の金融市場がその発言に注目する“世界経済のカリスマ”だったのだ。実際、グリーンスパンが米経済の景気動向について非観的にコメントしただけで株価が急落したこともあったくらいで、歴代米大統領も「伝説の中央銀行家」と一目おいていたという。

それにしても、各国の中央銀行総裁のなかで、なぜグリーンスパンだけがこれほど注目されてきたのか。その理由には、まず任期の長さがある。じつはグリーンスパンがFRB議長に就任したのは1987年、なんとレーガン政権のころで、以来、18年あまりも議長をつとめてきたのである。

そしてもうひとつは、なによりもグリーンスパンが「発言する中央銀行家」で、市場との対話が非常にうまかったから。グリーンスパンは2000年のIT株の継続的上昇を「投機的バブル」と表現したりと意味深な警句でも知られたのだが、その一方で、FRBが市場や経済の実態をどんなふうに評価しているかについて、わかりやすく、丁寧に説明することでも有名だったという。つまり市場にすれば、FRBがなにを考え、どう行動するのかが読みやすく、安心して投資がおこなえたわけで、投資家にとってもありがたい存在だったのだ。

もともとグリースパンという人は、名門ジュリアード音楽院を中退してサックスばかり吹いていた(プロ級!)遊び人で、結婚も72歳のときという変わり者。それだけに就任当初は「あんなヤツに中央銀行トップをまかせて大丈夫か?」との批判もあったといわれる。だが、日銀総裁のように財務省から横滑りしてきた官僚出身者よりも、案外こういう人のほうが経済を活性化させてくれたりするのかも!?。

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