イオンが銀行参入しますが…

どうして銀行のトップは「頭取」と呼ばれるの?

2006.04.27 THU

総合スーパー大手のイオンが来年4月から銀行業に参入すると聞いて、ふと思ったことが…。もしイオンが銀行を作ったら、やっぱり代表者は頭取?

ずっと気になっていたのだが、普通の会社の代表は社長なのに、どうして銀行の場合だけ頭取なのだろうか。調べてみると、さかのぼること明治2年。後に銀行となる「為替会社」というのが全国8カ所にできたが、その代表を「頭取」と呼んだことに始まったらしい。3年後、国立銀行条例に基づいて、各地に銀行ができたときもトップを「頭取」と呼び、それが固定的な慣習になり、今も続いているのだ。それにしても、「頭取」って変わった言葉。これはもともと歌舞伎の興行で楽屋を取り仕切った人のことで、由来は「音頭」。雅楽の管楽器の主席演奏者を指したそうである。

が、話はこれで終わりではない。銀行のすべてがトップを頭取と呼んでいるわけではないのだ。例えば信託銀行は、昔から頭取ではなく社長である。これもちゃんと理由があって、大正12年に信託法及び信託業法が施行された当時、信託業務が認められていたのは信託会社だった。これが戦後、銀行に転換することになった。銀行にはなったけれど、もともと会社だった。だから、社長だというのである。

基本的には普通銀行のトップが頭取と考えていいようだが、これまた例外はある。戦前の住友銀行のトップは社長だった。かつての三井銀行も都市銀行の中で唯一トップが社長を名乗っていた。最近では、新生銀行やあおぞら銀行やセブン銀行は社長だし、りそな銀行も社長。さらに、メガバンクなどの持ち株会社のトップは社長だ。

注意したいのは、もし銀行が取引先になったとき、商談の場でどう呼ぶか、である。トップが頭取の場合は「御行」だが、社長の場合は「御社」だろう。ついでに、信用金庫の場合は「御庫」でトップは「理事長」。銀行と仕事するときは、きちんと調べていったほうが良さそうである。

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