大手カメラメーカーが相次いで撤退

フィルムカメラってなくなっちゃうの?

2006.06.29 THU

空前のデジカメブームの波に飲まれるかのように、いまフィルムカメラが衰退している。ニコンやコニカミノルタ、オリンパス、コンタックスといった、世界シェアを牛耳っていた国産メーカーが次々と銀塩(フィルム式)一眼レフカメラから撤退したのだ。

なかでもカメラファンをひんやりさせたのは、キヤノンの内田恒二社長が5月に記者会見をし、撤退をにおわせたことだ。どういうことだろうか、真相を聞いてみた。
「銀塩市場は昨年対前年比でほぼ半減。このペースが続けば09年には全世界で約30万台まで下がるという試算も出ています。ニーズのある限り残したいのですが」(キヤノンマーケティングジャパン・荘子さん)

需要を考えると開発は難しいというのが本音だろう。それでは中古はどうだろうか。中野区にある創業60年の老舗「フジヤカメラ」に聞いたところ、やはり売り上げのほとんどはデジカメが占めているそうだ。

「たとえ生産が止まっても、中古市場で対応はできます。しかし今からフィルムカメラを始めようと思うなら、10年後にはメンテナンスがしにくくなることを覚悟したほうがいいですね。レンズはデジカメと互換性が利くもの。ボディは新しいものをお薦めします」(フジヤカメラ・浅野さん)

やはり先行きは厳しい様子。だが、そんななか、フィルム産業の牽引役である富士写真フイルムは開発を続けることを宣言。
「フィルムならではの優れた表現性にはファンも多く、需要がなくなるとは考えていません。最後の一社になっても銀塩を支えていきます」(富士写真フイルム・広報)

心強いお言葉です。フィルムカメラの魅力は、自分の目で見たかのように自然に仕上がる再現性や、アナログだからこそ持つ温かみだ。撮ってから現像するまで時間がかかるので、写真を生み出した感があり、そういった手間も含めて愛着を感じるユーザーも多い。写真の原点ともいえるフィルムカメラ、アナログレコードのように残ってもらいたいものです。

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