株主総会花盛りですが…

ホールディング会社にするとどんなメリットがあるの?

2006.07.06 THU

昼下がりの山手線車内、男子大学生とおぼしき二人がこんな会話を交わしていた。
「なんとかホールディングスって会社がよくあるけど、あの会社は何作ってるの?」
「ああ、あれは取りまとめみたいなもので、名前だけの会社なんじゃないの」

こらこら学生、ウソを言ってはいけません。「○○ホールディングス」にはレッキとした役割があるんだから。

結論からいうと、この「○○ホールディングス」という社名は、「純粋持ち株会社」を設立した場合に付けられることが多い(もちろんそれ以外の社名でもかまわない)。で、この「純粋持ち株会社」とは、自らは個別の事業を行わずに、グループ内企業の株式を持ちながら、事業会社を統括するような会社のことだ。

身近な例を挙げると、富士写真フイルム株式会社は、この10月から、社名を「富士フイルムホールディングス株式会社」に変更し、持ち株会社制へと移行することが決まっている。すなわち今までは、富士写真フイルムは個別事業を持ちながら、富士ゼロックスの親会社でもあったが、10月からは「富士フイルムホールディングス株式会社」という持ち株会社のもとに、富士フイルムと富士ゼロックスが事業会社として傘下に入る格好になるわけだ。

戦後、財閥が解体してからというもの、長らく純粋持ち株会社は禁じられていた。それが解禁になったのは、97年の独禁法改正から。以後、金融業を中心に、株式持ち合いという日本的経営から持ち株会社制への移行が急速に進んでいった。そのメリットとしては、合併よりも穏便に会社統合ができること、リストラしやすいこと、個別事業の競争力強化、意思決定の迅速化、などが挙げられる。

とはいえ、持ち株会社はあくまで経営効率改善のための手段にすぎない。「名前だけ」なんて学生に言わせないよう、実のある事業再編やグループ再編に取り組んでもらいたい。        

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