影響は国内だけではありません

日本のゼロ金利解除でインドやトルコの株が下がった!?

2006.10.05 THU

問題。7月14日に日銀がゼロ金利政策を解除しました。その結果、インドやトルコなど諸外国の株価が急落しました。その理由を述べなさい。

解答1.投資家が、日本の景気が本格的に回復したと見て、インドやトルコの株式を売って、日本株に乗り換えたから。

ブーッ! ×です。

解答2.カレーやケバブより、やっぱりスシが一番うまいから。

ブーッ、ブーッ、ブーッ!!

なんて、しょーもないこと言っておらずに、正解と解説に移ります。

まず基礎知識として、ヘッジファンドという特殊な投資信託の団体についての理解が必要だ。ふつうの投資信託は、公募で資金を集める。株式市場での運用にあたっては、投資家を守るための様々な規制に縛られている。一方、ヘッジファンドは、私募で資産家・投資家から資金を集める。規制もゆるく、ごく少数の投資家のためにハイリターンを狙って資金を運用する。

で、ヘッジファンドにとって、ゼロ金利政策下の円は、ありがたい資金源だった。もちろん、超低金利だからである。円を借り入れて運用資金に充てていた。

では、超低金利で借りた円をどこで運用していたかというと、それが諸外国の株だったのだ。とりわけインド株やトルコ株は右肩上がり。ヘッジファンドはこれらの新興市場で巨額の資金を動かしていた。

が、7月にいよいよゼロ金利が解除された。超低金利の円をあてにしてきたヘッジファンドは困って、インドやトルコで運用していた資金を引き上げざるをえなかった。その結果、インド株やトルコ株などが急落したというわけなのである。

ゼロ金利解除の懸念としては、金利上昇による住宅ローンの負担増や中小企業の困惑など、国内に限った話が多い。が、今はグローバリズムといわれる時代。日銀の政策は、世界経済にも影響を与えているのだ。「風が吹けば桶屋が」的な変化が、今も世界のどこかで起きている。  

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