証券が直接で、銀行が間接?

直接金融と間接金融。2つの違い、説明できる?

2006.11.09 THU



イラスト:牧野良幸
よく見かける金融用語「直接金融」と「間接金融」。でも、どう違うのかと問われると、わかるような、わかんないような…という声は少なくない。証券は直接金融の代表選手、銀行は間接金融の代表選手といわれるが、まずは自分とのかかわりではなく、「企業が資金を調達する立場」から考えてみる。

例えば、企業が銀行から調達する。そもそも銀行は、一般の人たちのお金を預金として集めている。そして、その預金を企業に貸し出したりしている。だが、この預金は銀行のお金ではなく、もともと預金者のお金なのだ。つまり借り手は、預金者のお金を集めた銀行を通して、預金者から「間接的」に、お金を借りていることになる。

対して、企業が株を買ってもらって資金を調達するとする。証券会社が間に入るとはいえ、株主が出すお金は証券会社に一度プールされるわけではない。そのまま株主のお金が「直接的」に投資される。つまり、調達する側から見ると、お金を直接出してくれたか、間接的に出してくれたか、という違いになるのだ。続いて、「お金を出す立場」から見ると、大きな違いが見えてくる。銀行に預金した「間接金融」では、融資先などのお金の行き先を決めているのは銀行なのである。自分ではコントロールできないのだ。一方、株を買った「直接金融」では、お金の行く先は自分で決め、売却なども自分でコントロールもできる。

実は1970年代から「間接から直接へ」といわれてきたのだが、ようやく今、時代の流れは直接金融に傾きつつある。個人の意思をより金融マーケットに反映できるのが「直接金融」だからだ。自分が間違えたら痛手を被るが、市場に人々の意思は確実に伝えられる。一方の「間接金融」では、人々の意思は市場には直接、届きにくい。だから銀行が間違えたら大変なことになるのだ(いわゆる不良債権がこれ)。もちろん、間接金融も大切。でも、間接金融が大きくなり過ぎたら、市場は歪みかねない。要はバランスが重要、なのである。


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