いずれ残業代がなくなる?

ホワイトカラーにも導入?「裁量労働制」って何?

2006.11.22 WED

ホワイトカラーエグゼンプションなる言葉をご存じだろうか。2005年6月に日本経団連が提言を行い、今年6月には厚生労働省が素案を示し、来年にも関連法案が提出されるのではないかといわれる仕組みだ。ホワイトカラーとは、一般的にオフィスで働くサラリーマンのことを指す。いわばホワイトカラー労働者を全員「裁量労働制」とみなすようなものがコレ。ホワイトカラー労働時間規制撤廃制度だ。ちょっと難しい言葉だが、これが大事な話なのである。

そもそも企業は「時間外労働」=残業に対して「割増賃金を支払う義務」がある。ところが、労働基準法に定められた特定の職種は例外になっている。例えば出版編集者には「裁量労働制」が認められているのだ。労働時間に関係なく、業績に応じて給与が算定、支払われるのである。要するに、いくら働こうが働くまいが、成果によって給料が決まるということ。多くの編集者には残業代という概念はなく、労働時間は「みなし時間」として認識される。

どうしてこんな制度ができたのかというと、労働時間の長さと成果とが、必ずしも比例しない仕事が世の中にはあるから。とんでもない量の残業をしたがヒット作を生み出せない編集者と、残業をほとんどしないでヒット作を出した編集者で、前者の方が給料が高くなってしまうのは本末転倒。そこで、極めて専門的な職種に限って適用してきたのだが、その適用範囲は徐々に拡大。そして、これをホワイトカラー全体に広げられないか、というのが、ホワイトカラーエグゼンプション、というわけである。

ホワイトカラーの働きへの評価も時間だけではとらえきれないので、従来型の時間評価はやめて、成果への評価でいこうということ。一見、聞こえはいいのだが、もしかすると残業代がまるまるなくなってしまうかもしれないのだ。議論はこれから大きくなっていくはずだが、「えっ?ウソ?」とならないためにも、ぜひとも頭に入れておいてほしいキーワードなのだ。

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