あれれ? 景気は減速中だったのでは?

アメリカ、ダウ平均が最高値更新。その背景とは

2006.11.22 WED

ニューヨーク株式市場のダウ平均株価が1万2000ドルを突破、史上最高値を更新…というニュースが何日も続けて報じられたのは10月末。あれれ、アメリカ経済って、景気が減速とかって、いわれてなかった?

景気の減速要因といわれていたのが、旺盛だった住宅需要に翳りが見えたこと。住宅価格は上昇していただけに「すわ、住宅バブル崩壊か」といわれたものの、それほど深刻な事態ではなかったらしい。というのも、個人消費は相変わらずの絶好調だから。おまけにグローバル企業を中心に企業業績はすごぶるよし。一部で伝えられているほど、アメリカ経済全体のムードは悪くないようなのだ。加えてプラスの後押しをしたのが、原油価格が落ち着き始めたこと。

専門家にいわせると、この原油価格こそがまさに史上最高値の最大の要因だったようだ。そもそもなぜ原油価格は下がり始めたのか。9月末、あるヘッジファンドがエネルギー投資に失敗、破たんしてしまったのが引き金を引いたという。これを嫌気して原油への投資資金が宙に浮き始めた。

一方、アメリカ政策当局が最も心配していたのはインフレ。ところが原油が下がり始めてインフレの心配は一段落。となると、経済を冷やすための金利上昇は不要になる。金利が上がらないとなれば、投資の常道は株式市場。そこで、宙に浮いていたファンドの投資資金が一気に株式市場に流れて株価が急騰した…。なるほど、である。経済の状況は悪くないところに、プラスの風が吹いた、というわけなのである。

ところで、ダウ平均とは? アメリカの通信社であるダウ・ジョーンズ社が算出しているアメリカの代表的な株価指数。正式には「工業株30種平均株価」。実際には工業に限らず、様々な業種の代表的な銘柄の平均株価を公表している。30種の構成銘柄は、時代に合わせて入れ替えられてきたが、1896年の算出スタート以来、ずっと構成銘柄に入っている企業が1社ある。時価総額世界1位のGEである。

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