不動産投資は2年で2倍以上

REITの登場から5年、不動産バブルが再来?

2007.02.08 THU

2006年7月1日時点の東京、大阪、名古屋の3大都市圏の基準地価が、バブル崩壊後初めて上昇に転じたというニュースが昨年、報じられた。実に16年ぶりの地価のアップとなり、ようやく長く日本を苦しめてきたバブルの後遺症「地価下落」も一段落かと思いきや、話はそう単純でもないらしい。実は数年前から、一部の都市圏では“ミニバブル”が起きていると言われていたのだ。下落が続いていたのに、どうしてバブルなのか。背景にあるのが、不動産への投資環境が変わってきたことだ。

典型的なのが、不動産投資信託「J‐REIT」の登場。投資家から資金を集め、巨額の資金にしてオフィスビルなどを買い取り、賃料などで利回りを確保、投資家にリターンを還元するファンドだ。東京証券取引所に上場されており、誰でも買えるこのファンドは、スタートからわずか5年で39銘柄、4兆円を超える規模になっていた。

言うまでもないが、ファンドは投資家にリターンを出し続けなければならない。つまり、いい物件が欲しいのだ。いろいろなファンドが新たに出てきて優良物件を探し始めれば、当然、物件価格は上がってくるのが市場の論理。しかも、ファンドはREITだけではない。上場していない不動産ファンドもたくさんある。彼らはここ数年で、一斉に投資対象になりそうな都市部の不動産物件を探し回っていた。そしてREITも含めた不動産投資ファンドを通じ、国内の不動産に流れ込んだ資金は、04年末の約4兆円から、06年末には約10兆円に膨れあがっていたという。なんと、わずか2年で2倍以上の規模になったのだ。

都市部の物件価格の高騰で、投資先はすでに地方都市へと広がっている。そして都市部では、買い取って不動産業者に転売する「地上げ屋」も出始めているとか。歴史上、世界中で何度も登場したバブル。前のバブルの後遺症が消えるのはありがたいが、不動産マーケットが過熱しすぎるのは、ちょっと心配なのである。


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