まだ事例は1件もないが…

すでにXデーから2カ月三角合併解禁の余波は?

2007.07.19 THU



図版制作/辻章良
5月1日の『三角合併解禁』で日本企業が外資の買収ターゲットになると大騒ぎになっていたのは記憶に新しい。今年の株主総会では、多くの企業で買収防衛策が株主に承認され、外資の買収に対する備えは万全といった様相だ。

しかし解禁から2カ月、まだ実際に三角合併が実行されたという話も聞かないし、本当にそこまで大騒ぎすることだったのだろうか? 『三角合併解禁とグローバルマネーで吹き上がる日本株』などの著書もあり、企業買収に詳しい堀井愼一さんに話を聞いてみた。

「三角合併が解禁されたから、すぐに何かが起こるということはないですよ。外資も日本企業が合併や買収に対してナーバスになっていることはわかっています。今は様子見ってところでしょう。でも水面下ではきっと動いています。だから近い将来サプライズがあるかもしれませんよ」

やはり外資は虎視眈々と日本企業の買収を狙っているのだろうか?

「そもそも三角合併そのものが悪というわけではないんです。確かな経営戦略を示され、企業価値の上がるような買収であれば問題ありません。株価が上がって株主も大喜びですよ。買収防衛策も金儲けだけが目的のファンドなどに対しては有効かもしれませんが、きちんとした戦略に裏打ちされた買収提案には通用しません。そもそも究極の防衛策なんて存在しないんです。ありえるとすれば業績を上げて株価を上げ、時価総額を増加させるくらいです。時価総額10兆円くらいになれば、簡単に買うわけにもいかなくなりますからね」(同)

ちなみに今回の三角合併解禁は経済のグローバル化に即し、外国資本を呼びこみ日本経済を活性化することが目的だったはず。日本企業も買収に怯えるばかりではなく、これからは柔軟な視点で積極的にM&Aを活用し企業価値を上げていく時代になったということのようだ。


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