レアなのは「レアメタル」だけじゃなかった?

中国が世界生産シェア90%!「レアアース」の正体とは?

2007.10.04 THU



図版製作/辻章良
ニュースでも頻繁に耳にするようになった、稀少金属を指す用語「レアメタル」。先日R25でも取りあげたし、もはや聞いたことない人なんていないはず。しかしレアはレアでも世界産出量の9割を中国が占める「レアアース」なる物質もあるという。この「レアアース」、いったいいかなるものなのだろうか?

「レアアースは、日本語で“希土類”といいます。ネオジムやランタンなど17元素の呼称で、原子核を周回する電子の配置が特殊なため、他金属にはない独特の機能を発揮するのです。プラズマテレビの発光体、デジカメのレンズ、強力磁石(ハードディスク、MRI)、ハイブリッドカーのバッテリーなどの二次電池、いまや日本の先端製造業の核となるものは、レアアースなしでは考えられませんね」(日本希土類学会前会長で顧問の足立吟也先生)

しかしそんな重要な物質がなぜ中国ばかりで生産されているのでしょう?

「地下資源に関しては運ですね。レアアース鉱石は、中国、豪州、インド等に遍在していますが、中国のイオン吸着鉱と呼ばれる鉱石が現在ニーズの高い希土類を多く含有しています」

なるほど、運か…。ちなみにレアアースの代わりになるものなど研究されたりしてるんでしょうか?

「残念ながら現状で代替可能なものは見当たりません。しばらく中国依存は避けられませんね。あと、よく勘違いされるんですが、レアメタルの他にレアアースという物質群があるわけではなく、レアメタルはレアアースも含めた稀少金属の総称です。ただしレアアースは定義のしっかりした学術用語ですが、レアメタルは商業的に便宜上作られた用語で、その範囲も曖昧なんです」

なんと「レアメタル」がそんなアバウトな定義だったとは驚きですが、結局のところ「レアアース」も「レアメタル」も、日本のハイテク産業にはなくてはならないもの、かつ中国に依存してるってことは間違いないようだ。


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