マンガは値上がり、日用品は値下げ…

デフレが再び猛威をふるう?2009年物価のゆくえ

2008.12.18 THU



撮影協力/浅草酉の市 熊手五十嵐 www.torinoichi.biz/
今年は、原油価格高騰に端を発した物価高が僕らの生活を直撃したが、秋ごろから原油価格は下落、物価も大方、下落傾向にある。とはいえ、パンやスポーツクラブ利用料など、いまだ値上げされるものもあり、ものによって値上げと値下げの動きが混在している。バラつきがあるのはなぜなんだろう?

「例えば小麦は、政府が輸入小麦をいったんすべて買い上げてストックしたものを製粉業者に渡すため、市場価格が下がっても、政府の売り渡し価格が下がるまでには半年程度の遅れが出ます。物価が全般的に下がるのは09年の春ごろだと思われます」(BRICs経済研究所所長の門倉貴史氏)

でも、物価が下がるからといって喜んではいられなそうだ。

「物価のモノサシともいえる『消費者物価指数』は08年が+1.5%、09年がマイナス0.2%になるとみています。日本はまたデフレの世界に逆戻りということです」(同)

てことは、モノが売れない企業の収益減生産ラインや人員削減消費がさらに冷えるというデフレ・スパイラルに、日本は再び陥る!?

「2000年ごろから7年くらい続いたデフレの時と状況は異なるでしょうね。今年の3月に企業に対して行ったアンケート結果では、10年前と比べて、企業が商品の価格を動かす頻度が増え、改定前と改定後の商品の価格の変更幅も大きくなっているという結果が出ています。これまで日本の企業は、商品の価格や賃金はなるべく動かさず、代わりに働く人の数や時間、商品の量を調整してコストや需給のバランスを取るのが主流だったので、これは今までになかった傾向です」(一橋大学物価研究センター・渡辺努教授)

この動きは、政府による金融政策とは関係なく、マーケット自らがデフレに敏感に反応して、対処しようとしている、という見方もできるという。悲観しすぎず景気回復を信じて待つことも、僕らにできる景気対策のひとつなのかもしれない。


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