あわよくば出世する技術

第9回 新入社員のハートをつかめ!

2009.03.27 FRI

あわよくば出世する技術


サラリーマンにだって、自分の味方は必要。キャリア数年の同僚を味方につけるのは難しくても、入ったばかりの新人ならあるいは…

悩める新人にとって頼れる先輩になるヒケツは?



春。新人の入社や人事異動によって職場の顔ぶれが変わり、気を新たに引き締めているR25世代も少なくないだろう。

とくに気になるのは、右も左もわからない、まっさらな状態でやってくる新人たち。彼らの前ではぜひ、頼もしい先輩を演じていたいものだ。後輩からの支持率の高さは、きっと職場での自分の価値を高めてくれるに違いない。

では、新人に好かれる先輩であるためには、一体どうすればいいのだろう? 社会人向け各種セミナーを主催する、マネジメントサポートの代表・古谷治子さんに聞いてみた。

「突き詰めて考えれば、人は自分に何かを与えてくれる先輩を慕うものです。それは金品を指すのではなく、仕事のノウハウや知識をはじめ、『仕事にはもう慣れた?』といった何気ない思いやりの言葉などですね」(古谷さん)

思いやり。励まし。そして有用な情報。入社したばかりの新人たちは、それらすべてを欲している。「新人は必ず何かに悩んでいますから、それを一緒に解決してあげることです」と古谷さん。

たとえば企画書や経費精算書の書式すら、まだ十分に理解していないのが新人である。書類の処理に手間取っている後輩を見つけたら、さりげなく「これ、参考にしなよ」と、以前に自分が作った書類を見せてあげるような心遣いは、間違いなく胸に響くはず。

「新入社員の悩みの周期は、3日・3週間・3カ月といわれています。とくに、入社から3カ月目に自分はこの仕事に向いていないのでは!?と感じる新人は多いです。こうしたタイミングでいかに温かい言葉をかけてあげられるかが、先輩としての腕の見せ所でしょう」(同)

古谷さんによれば、人が新たな行動や習慣を定着させるには、およそ90日の時間が必要であるという。逆に言えば、この期間内に心が折れてしまう新人というのは少なくないのだ。多くの企業が最初の3カ月を試用期間とするのも、ここに理由がある。

とはいえ、毎日新人クンの動向に目を光らせ続けるのはこちらも大変。配属日から数えて、3日目、3週間目くらいに「どう、もう慣れた?」と声をかけ、それとなく悩みの有無を探るのが効率的かも。

「悩んでいる新人というのは、必ず何らかのサインを発しています。目を見て話さなくなったり、出社時刻が遅くなったり、変化を見逃さないことが大切ですね」

自分を支持してくれる後輩は、将来の貴重な財産になる。

「会社員は自分一人だけで仕事をしているわけではありません。今後、組織で支え合わなければこなせない仕事を抱えた時、自分を助けてくれる後輩をどれだけ持てるかは、出世を左右するのではないでしょうか」

春にまいた種が、数年後、自分の出世にかかわる形で芽吹くかもしれない。
手痛いミス、上司からの叱責は、サラリーマン生活に付き物。大切なのはミスを犯さないことだけではなく、その後の立ち回り方なのだ

後輩の前で上司に叱られた!先輩としての面目をどう維持する?



この春、新たな人材が増えるなど、雰囲気がだいぶ様変わりした職場も多いのではないだろうか。

初々しい後輩たちを見て、「自分にもあんな時代があったなぁ」とほんの数年前を懐かしむのもいいが、先輩としての面目を保つのも楽ではない。できることなら後輩たちには慕われたいし、あわよくばデキる先輩として尊敬もされたいのが本音。

しかし先輩である前に、自分自身もまだまだ発展途上なR25世代。入社したばかりの新人クンの前で、手痛いミスを犯すこともあるだろうし、上司からこっぴどく叱られる局面だってあるかもしれない。

少しでも尊敬される先輩であるために、そんなシーンでもなんとか面目を保ちたいものだが。

「何か失敗をしてしまった時に、まず絶対にしてはいけないのが言い訳です。たとえ100%自分に非があるわけではないと感じていても、まずはミスを誠心誠意受け止めること。その場でさも自分の責任ではないかのように言い逃れたり、陰で言い訳めいたことを口にすることは、絶対にしてはいけません」

そう語るのは、社会人向け各種セミナーを主催する、マネジメントサポートの代表・古谷治子さんだ。

「さらに、自分を叱った上司の陰口を後輩に聞かせるなどは、もってのほかです。叱られたことを根に持って文句を言うよりも、『部長を怒らせちゃったなあ。ルーズな自分が悪かった。お前も気をつけろよ』と明るく言える先輩の方が、後輩から見て魅力的であることは間違いありませんよね。自分自身も向上心を持っている姿勢が、後輩を共感させる後ろ姿になるんです」(古谷さん)

確かに、言い訳や陰口ばかり言う先輩なんて、あまり尊敬できる気はしない。

後輩が入ってきたからといって、人はそう簡単に変われないのだから、ミスをするのは仕方がない。要はミスをしたあとの立ち居振る舞いが、後輩に与えるイメージを左右するのだ。

「もし、どうしても納得のいかないことで叱られたなら、まずは誠心誠意お詫びをしたうえで自分の意見を伝えましょう。『本当に申し訳ございません。けど、この部分についてはこのように考えているのですが、自分は間違っているのでしょうか?』と、逆にお伺いを立てるんです」(同)

それはつまり、自分もまだまだ伸びようとしている姿勢の表れだ。

「上司に自分の意見を伝えること自体は、コミュニケーション上とても大切なことですから、勇気をもってぜひやってほしいですね。ただし、言い訳や陰口などの逃げの姿勢は絶対に後輩に見せるべきではありません」

ミスを犯した時こそ、災い転じてイメージアップにつなげるチャンスかもしれない。もちろん、些細な凡ミスなんてしないに越したことはないんだけど。 自分が新人だったころは、どんなことに悩んでいたでしょうか?

視点を落として考えてみれば、こちらにとっては何でもないひと言が、新人クンにとって天の助けであったりもします。

たとえば、職場で人の顔と名前が一致しない、というのも新人時代ならでは。「それとなく座席表を確認してあげたり、上司への禁句、職場の要注意人物などを雑談交じりで教えてあげると、新人は一気に共感してくれますよ」とは、古谷さんからのアドバイス。

いちばん助けてほしい時期に、効果的にサポートしてやること。これが頼れる先輩への第一歩でしょう。

皆さんの新人時代はいかがでしたか? かつて体験した先輩や上司にまつわるエピソードなど、ぜひ聞かせてください!

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