不況下でも右肩上がりのワケは?

10年で25%増の7兆円産業!「中食ビジネス」の成長性

2009.07.02 THU



写真提供/AFLO
戦後の日本で急拡大した産業のひとつが外食。その市場規模は2007年で24兆7000億円にもなっている。だが、実はピーク時(1997年)の29兆円からは規模を縮小してきたのも事実。その一方で伸びてきた食ビジネスがある。それが「中食」だ。

中食とは、「外食」と「内食」(家で料理を作って食べること)の中間を意味する造語。スーパーやコンビニ、弁当チェーン、総菜専門店、デパ地下などで売られる弁当や調理済み食品、総菜などのテイクアウト、宅配のピザや中華・寿司などのデリバリー、ケータリングなど、そのまま家で食べられる食品の製造・販売・サービス事業分野のことだ。外食や内食との区分けが微妙なため、正確な統計はないが、すでにその規模は約7兆円、しかも10年で25%以上も伸びたとされ、今後も成長が有望視されている。

背景にあるのが、日本の大きな構造変化である。例えば、世帯構造。単身世帯、一人暮らしの増加だ。60年に4.14だった世帯構成人員、つまり家族の構成人数は、05年には2.56人になっているのだ。

また、16.5%だった全世帯数に占める単身世帯数の割合は、05年には29%になっている。今や核家族化が進み、約3世帯に1世帯は一人暮らしなのである。一人で食事をする「個食化」が一気に進み、それが調理の手間のかからない「中食」拡大につながったということ。

さらに、70年に1096万人だった女性の雇用者数は05年には2229万人になっている。既婚女性の就業率も49.6%から54%に。女性の社会進出だ。これにより家庭での料理の短時間化、簡便化のニーズも大きく広がったのである。

そして今後、日本で進むと考えられているのが、高齢化、高齢層における単身世帯の拡大、さらなる女性の社会進出である。このいずれもが、中食には追い風になるということだ。最近では、その成長を見据え、外食産業からの参入も増加している。覚えておきたい用語である。


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