新潟市が「パリ航空ショー」に初出展

各自治体が相次ぎ参入!航空機産業がアツい理由

2009.07.09 THU



写真提供/ロイター/アフロ
新潟がすごいことになっている。もともと製造業がさかんなところではあるのだが、驚いたことに、6月中旬には世界最大の航空宇宙関連産業の展示会「パリ航空ショー」に新潟市が初出展。市が費用を全額負担し、市内の航空機部品企業の技術を紹介したり売り込んだりしたのだという。そのうえ市の担当者は「新潟市を航空機産業の集積地にしたい」とまで考えているらしい。いったいなんで新潟市は航空機産業に力を入れているのか。

「新潟市で航空機をぜんぶつくりたいというわけではないんです。航空機は高度1万mの上空を長時間飛行するため、その部品には安全性の面でほかの機械よりも高い信頼性が求められます。つまり、技術力が重視される。航空機産業をきっかけに、地元の技術力のレベルアップをはかりたいというのがいちばんの目的です。そのうえで、三菱重工業さんのような大手が来てくれたらうれしいのですが(笑)」。こう話すのは新潟市企業立地・ポートセールス課の担当者。

もっとも航空機産業に力を入れている自治体は新潟市だけじゃない。新潟県内では三条市や燕市も力を入れているし、ほかにも愛知県や川崎市、横浜市、そして東京のものづくりの拠点である大田区。さらには東京都産業労働局も中小企業の航空機産業への参入を積極的に後押ししているのだ。

そこにはこんな理由がある。ひとつには経済産業省が国の産業政策として「次世代航空機」を挙げ、航空機産業を全面的に支援していること。実際、三菱重工業では約40年ぶりの国産ジェット機「MRJ」の開発・販売プロジェクトが進行中だし、ほかの大手各社でもいろんな航空機開発が進んでいる。なにより、航空機の部品は自動車より2ケタ多い約300万点。航空機産業を後押しすることは、技術力の向上はもちろん、製造業全体の拡大にもつながるのである。

思えば戦後60数年、日本の航空機産業は長いあいだ停滞してきた。官民一体となった今回の取り組みが転機となり、不況にあえぐ製造業を救えればいいのだが。


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