音色はいろいろ「住活」組曲

第2回 ヨリドリミドリな当世「住活」事情

2009.12.17 THU

音色はいろいろ「住活」組曲

自分の生活スタイル、希望に合わせて3つの要素を組み合わせて考えよう



住活における住まいの選択肢は、いろいろありますが、大きく分けると、決断のポイントは3つあるようです。

1「持ち家」か「賃貸」か?
2「マンション」か「一戸建て」か?
3「中古」か「新築」か?

ひとつずつ整理していきましょう。

<1「持ち家」か「賃貸」か?>
まずは持ち家が賃貸か、という選択。持ち家とは自分で所有する家のこと。実家や親の所有する家を譲ってもらうケースもありますが、基本的には購入した家だと思えばわかりやすいでしょう。持ち家と聞くと一戸建てを想像しがちかもしれませんが、マンションだって購入すれば立派な持ち家です。

「持ち家は一般的に賃貸物件と比較すると、耐震・遮音・断熱などの性能が高く、安心・快適に暮らせます。さらに自分の家という“マイホーム感”が持てるのも魅力。結果、仕事に張り合いが出たり、家族が結束するといったこともあるようです」(『SUUMOマガジン』編集長・池本洋一さん)

いわゆる「一国一城の主」ってやつですな。確かに憧れかも。

一方、賃貸は自分で所有するのではなく、家を借りること。一戸建てにしろ、マンションにしろ、一般的には月々の家賃を支払って住むスタイルです。持ち家に比べ、こちらは経験者も多いのではないでしょうか。

「賃貸であれば多額の住宅ローンを背負うこともないので、急な収入変化にも対応できます。家賃の支払いが苦しくなれば、住まいをランクダウンすればいい。急な家族の増減、あと転勤などにも対応しやすいですね」(池本さん)

確かに「住宅ローンが残っているのにリストラ」とか怖いですもんね。要は賃貸の方が「縛られない自由度」があるのかも。

<2「マンション」か「一戸建て」か?>
次の大きな選択は「マンション」か「一戸建て」か。これは僕らでも想像しやすいですね。要は集合住宅か一軒家か。一戸建てだと「お金持ちの豪邸」とか「一国一城の主」みたいなイメージが強いですが、それは一戸建てならではの良さかもしれません。ではマンションならではの良さはどこにあるのでしょうか?

「マンションならではの魅力はいろいろあります。たとえば厳重なセキュリティ。オートロック標準が多数ですので、自宅も基本的にカギ1本で戸締まりOKです。管理や将来の修繕が計画的な点もメリット。また駅前など利便性の高い立地は、土地の利用形態が商業施設や高層マンションなどに限定されていたりするのでそういう立地に住めるっていうのも魅力ですね」(池本さん)

おお、そういえば最近、駅直結のマンションなんていうのも、よく見ますもんね。一方、一戸建てはというと…。

「例外もありますが基本的には広いこと。一般的にマンションは70平方メートル台が標準ですが、一戸建ては100平方メートル前後が標準です。あとはマンションと違い、上下階の音の問題などがないので気兼ねがない。庭のある物件が多いのも魅力」(池本さん)

「気兼ねなさ」って、確かに一戸建てならではかも。駐車場も玄関のそばだから、重い荷物の出し入れや、すぐ車が出せる点もいいですね。

<3「中古」か「新築」か?>
最後は「中古」か「新築」か。こちらも文字通り、できあがったと同時に自分が最初に住める「新築」か、それとも築年数が経っていて、多くは自分より先に誰かが住んでいた「中古」か。この条件だけで比較すれば「そりゃあ新築の方がいいに決まっている」と思ってしまうかもしれないけれど、家の場合、特に「持ち家」となると、中古のメリットはグッと増えるようです。

「中古はやはり価格が安い。一般的に築10~20年で新築時の3~4割安で買えます。さらには実際に物件を見て買えること。経年変化による傷み具合が確認できる。さらに新築と比べると立地にバリエーションがあるので対象物件が多く、選びやすいのも長所です」(池本さん)

うわー、安いだけじゃないんですね。では逆に新築のメリットは?

「当然ですが、暮らしの快適性や安心感に直結する、設備や遮音対策、セキュリティなどに最新の機能を備えているのが新築のメリットです。築10年以上の中古物件と比べると、最新工法によって開口部を大きくとった開放感のある間取りも多い。また、前住人の痕跡がない“新品”に住める心理的満足も実は大きいのでは」(『SUUMO新築マンション』編集長・山下伸介さん)
「持ち家・マンション・新築」とか「賃貸・一戸建て・中古」とか、3つの要素をいろいろ組み合わせて考えることができる。
いや~基本的な3つのポイントを組み合わせるだけで、選択の仕方は8種類! しかもそれぞれにメリットやデメリットがあって…、もー迷ってしまいます。え? さらに細かく別れるって? というわけで、後編ではもっと細かなところまでレポートします!

うーむ、いったいなぜそんな気持ちになれるのだろう? 








 

「マンション」もいろいろ 「一戸建て」もいろいろ



住活の基本的な3つの選択肢。次はそのなかから最も「家の違い」がイメージしやすい「マンション」と「一戸建て」について、細かな違いを見ていきましょう。
まずは「マンション」から。ここでは一言で「マンション」とまとめていますが、実は同じマンションでも、タイプはいくつかに分かれます。

たとえば最近、都市部で見かけることが多くなってきた超高層マンション、いわゆるタワーマンション。明確な定義はありませんが、だいたい地上20階建て以上のマンションを指します。特長はやはり高層階からの眺望。その眺めはやはりスペシャルな気持ちになれます(低層階ではその恩恵は受けられませんが…)。またタワーマンションの多くは住戸数が多いので、住戸全体で平等に負担する管理費や修繕積立金が安くすむメリットなんかもあります。

次に駅前や施設、工場地帯などの再開発にともなうマンション。こちらはエリア全体が開発されるので、交通利便性に恵まれやすい、商業施設などが同時に開発されることが多いといったメリットがあります。また再開発によって、そのエリア自体の人気が上がると、地価もアップして、物件の価値が上がるなんてケースも。

他にも広さ、値段も手ごろな単身者向けのコンパクトマンション、低層で住戸数も少ない隠れ家的マンションや、自分である程度、間取りなどを決められるコーポラティブマンションなども、こだわり派の人に人気があります。同じマンションでも、中身は本当に様々なんですね。

一方、一戸建てはどうでしょう。こちらは大きく2つに分かれます。ひとつは、ある程度、間取りや仕様が決まっており、完成品として売る、いわゆる建売(たてうり)分譲住宅。そしてもうひとつが一から自分の希望を反映してつくる注文住宅。

「建売住宅は、標準規格品を共通仕様化したり、まとまった戸数を一斉に建てることで、一般的にコストパフォーマンスが高いといえるでしょう。また一定規模があれば街並みも整い、隣家とのプライバシーなどにも配慮されています」(『SUUMOマガジン』編集長・池本洋一さん)

対して「注文住宅は間取りを自由にプランニングでき、各部屋を自分の生活スタイルに合わせた好みの場所に配置できます。もちろん、キッチンやバスなど各種設備、外装の色、素材なども自由に設計・選択可能。つまり、家に暮らしを合わせるのではなく、家族の暮らしに合わせて家を選ぶことができるのです」(『注文住宅』編集長・大江治利さん)

なるほど! 服でいえば、既製品かオーダーメードか、みたいな違いですね!
「憧れの暮らし」も決して夢ではない?(※イラストはイメージです)
いや~、本当、家って多種多様なんですね~。今まで家選びなんて実家か安い賃貸のアパートか、くらいしか思いつかなかったから、こんな基礎的な選択すら意識しませんでした。

「他にも田舎暮らし、リゾート移住という選択をしている人もいますよ。リゾートの環境を生かし、温泉や庭での農作業を楽しめる一戸建てに住んだり、海を全面に見渡せる絶景のマンションに住んだり。そういった住まいをセカンドハウスにして、週末は都心から3時間くらいのリゾート暮らし、というライフスタイルを実践している人も。中古物件なら、エリアによっては2000万円以下で一戸建てが手に入りますから、ハードルも極端に高いわけではないのです」(『ほしいリゾート』編集長・武市麗子さん)

うひゃー、ここまで来ると本当に夢の世界! でも決して実現不可能ではなさそうですね。
ただ、逆にこれだけあると、どう選んでいけばいいかが不安。そこで次回は「住まい選びのコツ」について考えてみたいと思います。 親や先輩たちが家選びに時間をかけたり、悩んだり、楽しんでいる理由、わかった気がします。なんだか家選びって、本当に選択肢が多くて、選びがいがあるというか、商品いっぱいのカタログを見ているみたいで、いろいろな家での生活を想像するとワクワクしそう。

「再開発にともなって生まれるマンション」とか「注文住宅」とか「田舎暮らしの一戸建て」とか。今まで考えもしなかった選択肢があることもわかったし、なんだか住活をしてみたくなりました。

みなさんはどんな家、スタイルに興味がわきましたか? ぜひ教えてくださいねー。

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