日本の“不思議”をリードして30年!

孤高の雑誌『ムー』長寿の「秘密」に迫る!?

2010.01.21 THU

「2012年人類滅亡説」なんて壮大なものから、女子たちが大好きな「パワースポット」巡りまで。最近ちょっとしたブームとなっているのが、オカルトやスピリチュアル系を含む“不思議”の世界である。そんな潮流の中、奇しくも日本における“不思議”の中心的存在といえる雑誌『ムー』(学研パブリッシング)が、1月号で創刊350号を迎えた。79年の創刊以来30年。今では超常現象の代名詞にもなった観のある『ムー』だが、意外なことにそのルーツは、これまた奇しくも昨年休刊が発表され話題となった同社の『学習』『科学』といった学年誌にあったという。

「企画を出したのが学年誌のひとつ『中学・高校コース』編集部の人間だったんです。特に中高生向けの学年誌で箸やすめ的に掲載していた、超常現象系の記事が人気だったことに着目したんですね。そのため、当初は10代向けのビジュアル誌として、アニメやSFの話題も取り扱っていたんですよ。今も読者ページが充実しているのは、その名残といえます」(編集長・三上丈晴氏)

しかし、創刊1年目でアニメなどの“フィクション”を排除。これがヒットし、今では公称10万部を誇る人気雑誌に成長した。もちろん、30年の間には数々の競合誌が登場したが、現在はほぼ孤高の地位にある『ムー』。その秘密はどこにあるのか?

「結局は雑誌としてのスタンスだと思います。誤解されやすいんですが『ムー』編集部として、“不思議”系の事象を肯定したり否定することは一切ありません。あくまでも中立な立場として、研究者の学説や意見を紹介するというのが基本。少しでも茶化したり偏った編集方針を見せれば、たちまち読者は離れてしまうんです」

いうなればロマンとリアルのバランス。そのためか、調べるとプロレス誌と読者層が類似している、という面白い傾向があるという。実際、レスラーや格闘家の中にも愛読者が多いとか。不況にも負けず、これからもロマンあふれる“不思議”を、読者に提供し続けてほしいものだ。
(石井敏郎)


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